宮原　貪欲３連覇　偉業達成も真のエースへ「もっと自分らしく」

フィギュアスケート全日本選手権最終日 （ 2016年12月25日    大阪・東和薬品ラクタブドーム ）

＜フィギュア全日本選手権＞優勝した宮原はファンに手をふる
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　２位に１５点差以上の快勝だった。過去８人しか達成していない３連覇も成し遂げた。でも、宮原の自己評価は厳しい。「うれしいけれど、もっと自分らしい演技がしたかった。狙って自分の演技ができないといけない」と終始浮かない表情だった。

　滑走前、浜田美栄コーチは「狙って勝ちなさい」と声を掛けた。あえてプレッシャーをかけたのは「メッシは３人マークにつかれてもゴールを決める。そういう強さが欲しい」から。宮原も意気に感じてリンクに入った。だが、動きは硬くなった。序盤のルッツ−トーループの連続３回転ジャンプでは着氷でバランスを崩した。後半の３回転ルッツは回転不足となった。大きなミスなく滑り切り、フリー自己ベストより約５点低い１３８・３８点にまとめて勝ったが、「全体的にスピードがなかったかな」と不満の残る滑りになった。　「今までで一番緊張した全日本だった。凄くいい経験になりました」。日本の五輪出場枠が懸かる世界選手権で宮原に懸かる期待は大きい。絶対的な日本のエースとなるために、最大の課題は精神面だと自覚している。

　完璧な演技で２大会連続となる銀メダルを獲得した２週前のＧＰファイナルで珍しく見せたガッツポーズはもちろんなかった。「ファイナル以上の出来だったら考えていたんですけど」。次のガッツポースは世界選手権までお預けだ。