毎日スポーツ人賞グランプリは男子リレー「東京では金」宣言

[ 2016年12月13日 05:30 ]

<「2016毎日スポーツ人賞」表彰式>く(左から)山県、飯塚、桐生、ケンブリッジ
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 「2016毎日スポーツ人賞」(スポーツニッポン新聞社共催)の表彰式が12日、東京都のセルリアンタワー東急ホテルで行われ、グランプリに輝いたリオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレー銀メダルの日本代表が、20年東京五輪での金メダル獲得を誓った。新人賞の女子プロゴルファー・畑岡奈紗(17=フリー)は、リレーメンバーの銀メダルに大きな刺激を受けた。

 賞状や賞金目録とともに贈られたブロンズ像が、ズシリと重い。28年アムステルダム五輪の陸上女子800メートルで銀メダルを獲得し、毎日新聞で記者も務めた故人見絹枝さんの躍動する姿が表現されている。リオのリレー銀メダルは、トラック種目では故人見さん以来、88年ぶりの快挙だった。1走を務めた山県亮太(24=セイコーホールディングス)が「(人見さんは)歴史上の偉人というイメージ。同じ銀メダルを獲ることができた」と言えば、2走の飯塚翔太(25=ミズノ)も「歴史をつなぐことができた」と胸を張った。

 副賞として贈られたマグロ1本にも大興奮だ。リオのリレー決勝の入場で見せた刀を抜く“侍ポーズ”で、早速マグロにエア入刀。3走の桐生祥秀(20=東洋大)は、「マグロ1本を見たのは初めて。でけぇな、すげぇな、これが1本のマグロか!と」と笑みを浮かべ、「生魚が苦手なんで焼いておいしくしたい」と話した。山県にとっては、メダルに匹敵するような長年の悲願がかなった。「小さい頃からマグロをたくさん食べたい夢があって、それがかないそう」と笑った。

 故人見絹枝さんのブロンズ像で競技への思いを新たにし、マグロを食べてエネルギーをチャージ。その先に目指すのは、20年東京五輪での頂点しかない。4走のケンブリッジ飛鳥(23=ドーム)が、「それぞれが個人のレベルを上げて金メダルを獲れるように準備をしていきたい」と気合を入れれば、山県も「目指すところは金メダルしかない。東京では最高の結果を持って帰りたい」と闘志を高める。4年後、新国立競技場で新たな伝説をつくる。

 ◆毎日スポーツ人賞 1993年(平5)創設。競技団体や報道各社からの推薦を基にして、選考委員会で受賞者を決める。日本女性初の五輪メダリスト、人見絹枝さん(1928年アムステルダム大会陸上800メートル銀)のブロンズ像が全員に贈られる。

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