宮原ノーミスSP3位「ビックリ」自己新74・64

[ 2016年12月11日 05:30 ]

GPファイナル第2日 ( 2016年12月9日    フランス・マルセイユ )

<女子SP>自己最高得点をマークし、3位発進した宮原
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 女子ショートプログラム(SP)で、昨季2位の宮原知子(18=関大)が74・64の自己ベストをマークし、3位につけた。SPで今季初のノーミスの演技で2大会連続の表彰台に向けて好発進。昨季覇者のエフゲニア・メドベージェワ(17=ロシア)が浅田真央の世界歴代最高得点を0・55更新する79・21点で首位に立った。

 キスアンドクライで得点のアナウンスを聞いた宮原は少し戸惑っていた。「もっと低い点かと思っていたので、ビックリしています」。今年2月の四大陸選手権で出した自己ベストを2・16点更新する74・64点を出しても、わずかに表情を緩めただけ。過大に自己評価することのない宮原らしいワンシーンだった。

 覚悟を決めていた。「どうなっても思い切っていこう」。NHK杯でGPシリーズ初優勝した勢いに乗ってファイナルで2位になった昨季と違い、今季のGPシリーズは最終6番手で滑り込み。挑戦者の気持ちで演技に入った。滑らかにスピードに乗ると、次々とジャンプを成功させた。オペラ「ラ・ボエーム」の柔らかな調べに合わせ「今季一番音楽に乗って滑れた」。ノーミスで演技を終えると観客から総立ちで拍手をもらった。

 SPは気持ちが空回りしがちだったが、ようやく「ミス・パーフェクト」と呼ばれる安定した滑りが戻ってきた。課題のルッツ―トーループの2連続3回転ジャンプを含め、今季SP、フリーを通じて初めてジャンプで回転不足を取られなかった。しかし、連続ジャンプのトーループについては「跳んだ瞬間に降りちゃった。回転がちょっとダメかなと思った。まだまだ」と成功と認定されても納得していない。トップと4・57点差の3位発進にも「満足はあんまりです。まあまあです」。高い理想を持つ宮原はどこまでも自分に厳しい。

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