覆った加藤のイメージ 新潟エキシビションで「おおおっ」

[ 2016年11月26日 10:30 ]

端正なマスクで人気の加藤凌平
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 これまでに何度か書いた。内村航平や白井健三らの存在で注目を浴びている体操だが、観衆を盛り上げるためのサービスはあまり感じない。照明やアナウンスなどの演出を、もっと洗練させる必要があるのでは、と。先日、新潟・上越で開催されたリオデジャネイロ五輪代表によるエキシビションを取材した。今回は「おおっ」と少しうなった。

 場内にスモークがたかれる中、選手が入場。司会者も精一杯、盛り上げようと努力していた。スポットライトに照らされるいつもと違う雰囲気の中、選手も奮闘した。腰などを痛めている内村が、難度を落としたとはいえ、リオ五輪後初めて演技を披露。白井は床運動で「シライ/ニュエン(後方伸身宙返り4回ひねり)」、「シライ2(前方伸身宙返り3回ひねり)」、「シライ3(後方伸身2回宙返り3回ひねり)」とシライのフルコースで大歓声を浴びた。

 普段の試合では見られないような演技もあり、エキシビションは大盛況。盛り上がりや演出に「おおっ」と思った僕だが、「おおおっ」と思ったのがこの日、マイクを握ることが多かった加藤凌平。冒頭のあいさつで「野次以外ならなんでもオッケーです」と笑いを誘うなど、高いコメント力を発揮。勝手に抱いていた、もの静かで口下手なイメージは覆された。(杉本 亮輔)

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2016年11月26日のニュース