藍 後輩に世界の技見せる!JKゴルファーの憧れ「私も年を取った」

[ 2016年11月2日 05:30 ]

5年ぶり出場となる宮里藍は軽めの調整で汗を流す

 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で日本ツアーも兼ねるスポニチ主催のTOTOジャパンクラシックは4日から3日間、茨城県小美玉市の太平洋クラブ美野里コース(6646ヤード、パー72)で開催される。5年ぶりの出場となる宮里藍(31=サントリー)は1日、コースで軽めの調整を行った。今大会から会場が変更になり、本戦には宮里に憧れる多くのジュニアゴルファーの来場も見込まれる。後輩の憧れの的がプレーと背中で威厳を示す。

 宮里が5年ぶりにTOTOジャパンクラシックに帰ってきた。この日は約2時間、練習場でショットやパッティングを調整。米ツアーに専念していたため、今年初めての日本ツアーだが、「あまり初めてという感じはしない。とても楽しみ」と笑みを浮かべた。

 10月の日本女子オープンを制してプロ転向した畑岡奈紗や、14年KKT杯バンテリン・レディースでツアー史上最年少優勝記録を打ち立てた勝みなみらは、宮里が03年にアマチュア優勝を達成し、女子ゴルフ人気に火を付けた“藍ちゃんブーム”の中でゴルフを始めた世代。現在のジュニアゴルファーの多くが宮里藍を「尊敬する選手」に挙げており、「うれしいですね。それだけ月日がたったということで、私も年を取ったなと思う」と冗談めかして笑った。

 今回、三重から関東に会場が移り、これまで気軽に足を運べなかった多くのジュニアゴルファーたちの来場が予想される。コースに自宅が近い畑岡も以前に「(宮里を)見てみたい。凄く楽しみ」と観戦プランを語っていた。後輩たちの熱い思いを伝え聞いた宮里は「うれしい。意欲が湧いてくる」と目を輝かせた。

 3週前のハナバンク選手権(韓国)は腰痛の影響で初日のスタート前に棄権。「ちょこちょこしたケガはいつもあるけど、腰は初めて。たぶん、腰の小さな筋肉を痛めたんだと思う」。この日も「まだ少し痛みと張りがあるので念には念を入れて」と大事を取って練習ラウンドをキャンセルし、練習場での調整にとどめた。トレーナーのケアを受けながら開幕へ体調を整えることになる。

 前週のマレーシアでの試合とは一転、気温が低い中での戦いとなるが、米ツアーでトップ選手として10年以上戦った経験はだてではない。「寒いので感覚も変わってくると思う。しっかりと準備して備えたい」。熟練した技術、環境に左右されない対応力、ぶれない精神力。後輩に、そして、ファンに、第一人者としてのプレーを見せる。

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