小平 90人抜き大逆転V!5バーディ67、史上4番目の大まくり

[ 2016年10月24日 05:30 ]

男子ゴルフツアー・ブリヂストン・オープン最終日 ( 2016年10月23日    千葉県千葉市・袖ケ浦カンツリークラブ袖ケ浦コース=7119ヤード、パー71 )

<ブリヂストン・オープン最終日>ブリヂストン・オープン杯を手に笑顔を見せる小平
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 3打差の5位から出た小平智(27=Admiral)が、5バーディー、1ボギーの67をマーク。通算14アンダーの270で、初日の91位から“90人抜き”の大逆転で今季初優勝を飾った。昨年の日本オープン以来1年ぶりのツアー4勝目。1打差2位は63と猛追した李(イ)京勲(キョンフン)(25=韓国)。3日目首位に立った高山忠洋(38=スターツ)は11位に終わった。

 初日に75を叩き、首位と13打差と出遅れた小平が頂点に立った。91位からのごぼう抜きは、記録が残る1985年以降では4番目の大逆転。「初日を終えて諦めたわけではなかったが、まさか優勝できるとは」と、表彰式では元レッスンプロの父・健一さん、母・裕子さんと喜びを分かち合った。

 スタートから安定していた。5ホール連続でパーをキープした後の6番でこの日、初バーディー。12、13番の連続バーディーで単独トップに躍り出た。そして迎えた左ドッグの16番パー5。「ドライバーで打つとラフまでいく」とティーショットに5Wを選択。第2打は3Wと珍しいクラブ選びで2オンに成功、5つ目のバーディーを奪い勝利を確実にした。優勝の要因を「しっかりマネジメントできたこと」と語り、最終日も3日目同様、パー3を除く14ホール中、得意の1Wは7ホールでしか使わなかった。

 アマチュア時代、93年の片山以来、史上2人目となるチャレンジツアー優勝を果たし、日大を中退して2010年にプロ入り。今大会の優勝で23歳だった13年から4シーズン連続の勝利となった。賞金ランクも6位にアップしたが、何よりうれしいのは副賞の世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待(来年8月、米)の出場権を得たこと。以前から海外志向が強く、14年には米下部ツアーのQスクールを受けた。出場権を手にすることはできなかったものの、今でも海外に挑戦したい思いは強い。

 先週の日本オープンでは優勝した松山、石川と戦い、海外で戦う重要性を改めて知らされた。それだけに「優勝して米国へ行けるのは本当にうれしい。松山や石川に少しでも近づきたい」。今後も夢の実現のために、勝利を積み重ねていく。

 ▼小平の賞金額と順位 11年は1126万5150円で78位。12年は818万2046円で87位。13年は6203万4804円。14年は4791万4628円。15年は6677万6437円で9位

 ▽過去の大逆転劇 小平は初日に首位と13打差をつけられながら優勝。過去に2桁の差をひっくり返したのは、過去に数例しかない。12年パナソニック・オープンでは、小林正則が初日に首位と12打差の110位から優勝。98年日経カップの日下部光隆と86年ダンロップ国際での重信秀人は、初日に首位とは10打離れていたが、最終日に優勝を飾った。

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