17歳・三原舞依 憧れ真央超え2位発進 病気克服満点デビュー

[ 2016年10月23日 05:30 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第1戦 スケートアメリカ第1日 ( 2016年10月21日    米イリノイ州シカゴ )

GPシリーズ初出場で女子SP2位に入った三原(AP)
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 今季のGPシリーズが開幕し、女子ショートプログラム(SP)で、シニア本格デビューの三原舞依(17=神戸ポートアイランドク)が自己ベストとなる65・75点で2位発進した。浅田真央(26=中京大)は64・47点の5位スタートとなったが、69・50点で首位のアシュリー・ワグナー(25=米国)に5・03点差に踏みとどまった。村上佳菜子(21=中京大)は10位と出遅れた。

 キスアンドクライではにかむ姿が初々しい。GPシリーズデビュー戦で自己ベストの65・75点をマークして2位につけた17歳の三原は「自分が思っていたよりいい得点だったので、凄くうれしかった。うそ~っていう感じで、信じられなかったです」と驚きを隠さなかった。

 3回転ルッツ―3回転トーループの連続ジャンプ、ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)をきれいに着氷。最後の3回転フリップの着氷が乱れた以外はほぼノーミスでまとめ「最初から緊張はあまりしていなくて、(観客席の)上までお客さんが入っていて、大舞台だなと感じながら滑れた」と強心臓ぶりを発揮した。

 昨季はジュニアGPシリーズで2戦連続で2位となり、昨年12月のGPファイナルに出場した。だが、その頃から両膝の激しい痛みを感じるようになり「若年性特発性関節炎」と診断された。一時は肩や肘も動かせなくなった原因不明の関節炎で、約4カ月間氷上で練習できなかった。だが、滑れない日々が続いたからこそ「フィギュアは楽しい、大好き」という気持ちを再確認。今も月1回は点滴治療に通うなど病と闘いながら、練習に打ち込んできた。

 8歳でフィギュアを始めたのはテレビで見た05年GPファイナル優勝の浅田真央の影響だった。今大会前には浅田に「ヤッホー」と声を掛けられ、「うれしくて、夢じゃないかと何回かほっぺをつねった。頬が赤くなっちゃいました」とほほ笑む。その憧れの存在を抑えて2位で挑むフリー。「持っている力を出し切ることが目標。順位を考えずに出し切りたい」と無心での演技を誓った。

 ◆三原 舞依(みはら・まい)1999年(平11)8月22日、兵庫県神戸市生まれ。芦屋高3年。8歳でフィギュアを始める。16年ネーベルホルン杯優勝。アクセルを除く5種類の3回転が跳べるなどジャンプが得意。1メートル54。

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