奈紗“3段ロケット”計画 女子史上最年少17歳271日プロ転向

[ 2016年10月11日 05:30 ]

<畑岡奈紗・プロ転向会見>プロ転向を表明した畑岡奈紗は、色紙に「初志貫徹」と書き込み大勢のカメラマンの要望に応える
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 2週前の日本女子オープンで史上初のアマチュア優勝を飾った畑岡奈紗(17=茨城・ルネサンス高3年)が10日、都内で会見を開き、プロ転向を宣言した。畑岡はプロとしてツアーに出場するため、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)に単年登録を申請。LPGAのTPD事業部で審議が行われた結果、10日付で承認された。この日、史上最年少となる17歳271日の女子プロゴルファーが誕生した。

 38社95人の報道陣が集まった注目の会見。畑岡は無数のカメラのフラッシュを浴びながら「今日からプロゴルファーとして活動させていただきます。畑岡奈紗です。よろしくお願いします」とハッキリとした口調で宣言した。この瞬間に日本女子ツアー史上最年少のプロゴルファーが誕生した。

 史上初のアマチュア優勝に沸いた2週前の日本女子オープン。優勝翌日の夜に家族会議を開き、「私はやっぱりプロになりたい」と両親に宣言した。両親からの反対はなく、「これから頑張って」と背中を押された。03年に宮里藍が18歳110日でプロ転向を果たして以来、現役高校生のプロ転向はこれが2例目だが、17歳271日での転向は史上最年少だ。

 畑岡を指導する中嶋常幸もプロ転向を果たした弟子の活躍に太鼓判を押した。畑岡は中学2年で中嶋が主催する「ヒルズゴルフトミーアカデミー」に入門。中嶋は日本女子オープン優勝の翌週に畑岡からプロ転向の一報を電話で受けていたそうで、「プロになるんだろうなと思っていたので、驚きはなかった。技術的な不安はない。彼女ほどスイングの再現性が高い子は見たことがない。集中力も高いし、瞬発性、パワーもある」と絶賛。さらに、「米ツアーで勝つという目標があるのなら米国で経験を積むべき」と早期の米ツアー参戦を勧めた。

 休む間もなく、12日には米ツアーの2次予選会受験のため渡米する。プロゴルファーとしての第一歩を踏み出し、今後の目標は「2年以内に米ツアーで勝つことと、5年以内に海外メジャーで勝って、東京五輪で金メダル」だ。くしくも、会見が行われた10月10日は体育の日で52年前の64年には東京五輪の開会式が行われたとあって、父・仁一さん(51)も「会見にぴったりな日だと思うんですよね」と話していた。手渡された色紙に記した抱負は「初志貫徹」。ニューヒロインは、目標に向かってぶれることなくプロとして新たな歴史を紡いでいく。

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