大坂 元世界1位に完敗準Vも世界50位入りで錦織と共演プラン

[ 2016年9月26日 05:30 ]

第2セット、ボールに食らいつく大坂なおみ

女子テニス東レ・パンパシフィック・オープン最終日

(9月25日 京・有明テニスの森公園)
 シングルス決勝で世界ランキング66位の大坂なおみ(18)は、世界28位のキャロライン・ウォズニアッキ(26=デンマーク)に5―7、3―6で敗れ、ツアー初優勝はならなかった。試合途中から右肩に違和感が生じて弾丸サーブもスローダウン。元世界1位の壁は厚く、クルム伊達公子以来、日本勢21年ぶりの大会制覇を逃した。それでも世界ランクは初めてトップ50入りを果たし、錦織圭(26=日清食品)との共演プランも浮上した。

 若さゆえのもろさを露呈した。第1セット。大坂が相手のサービスゲームを破り、4―3とリードした場面。ウォズニアッキはトレーナーを呼んで左脚付け根を治療した。直後の第8ゲーム、相手はよたよたとした足取りで、あっさり30―0とした。ここで無心でいたはずの大坂の心にほころびが生じた。「相手の状態を考えれば、私がこのセットを取らなきゃ」。勝利を意識した途端、ミスからの4連続失点でブレークされた。さらに右肩に痛みを覚え、第2セットも開始から5ゲーム連取されて力尽きた。

 それでも7413人の観衆からは惜しみない拍手が送られた。世界ランクはこれで47位まで上昇。年始の203位から、目標通りトップ50にたどり着いた。日本女子の新エース候補に成長し、錦織とのコラボが実現する可能性もある。11月末に有明で行われる錦織のチャリティーイベントへの参戦が浮上しており、共演がかなえばこれもまた貴重な経験になる。スポンサー契約を見据える企業数社との交渉も進展中で、話題には事欠かない。優勝を逃したとはいえ、その存在感はさらに大きくなっていきそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年9月26日のニュース