大坂下克上!日本のエース・土居と初対決でストレート勝ち

[ 2016年9月20日 05:30 ]

第2セット、得点を決め、ガッツポーズする大坂なおみ

女子テニス東レ・パンパシフィック・オープン第1日 大坂6―4、6―4土居

(9月19日 東京・有明テニスの森公園)
 シングルス1回戦が行われ、世界ランキング66位の大坂なおみ(18)が同34位の土居美咲(25=ミキハウス)を6―4、6―4で破り、2回戦進出を決めた。最新の世界ランキングで日本勢トップ2の2人の直接対決は今回が初めてだったが、伸び盛りの大坂が1ゲームのブレークも許さず土居を圧倒。飛躍の年になった今季、ツアー初制覇に向けて幸先の良いスタートを切った。

 ひとたびコートに立てば、相手の格や国籍は関係ない。大坂は最速194・73キロを計測した力強いサーブを軸に、終始試合の主導権を握った。第1セットは第5ゲーム、第2セットは第3ゲームをブレークし、その後のサービスゲームをキープしてストレート勝利。コートインタビューでは「見に来てアリガトウ」と慣れない日本語で感謝の気持ちを述べた18歳だが、会見では堂々たるたたずまいで試合を振り返った。

 「日本人同士の対戦で2人ともいいプレーができたと思うが、ほとんどのプレッシャーは(土居)美咲ちゃんにあったと思う。私自身は全く動じずにプレーできたと思う」

 格、経験、実績、全てにおいて土居が上。ただ「プレー中はコートに立っている相手としか見ていない」と気にしなかった。その境地で試合に臨むことができたのも、2日の全米オープン3回戦での敗戦があったから。世界9位のキーズ(米国)と対戦し、金星まであと1ゲームに迫りながら逆転負け。試合中に泣きだすほどメンタルのもろさを見せた経験を経て「コート外のことはシャットアウトできるようになった」という。

 ピンチらしいピンチのなかったこの一戦でも、第2セット第8ゲームでブレークポイントを握られたが、そこから3ポイントを連取してサービスゲームをキープ。追い込まれた状況で弾丸サーブを打ち込み、フォールトとなっても打ち直しから冷静に試合を組み立てた。練習では何度も手合わせしている相手に「自分のプランを立てて、実行することができた」と話した。

 第1サーブの確率は45%にとどまりながら、それでいて危なげのない勝利。日本のファンに底知れぬ強さを披露し、新時代の到来を予感させた85分間だった。

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2016年9月20日のニュース