遼 3戦連続トップ3 連覇ならずも「一番手応えあった」

[ 2016年9月19日 05:30 ]

<ANAオープン最終日>12番、ティーショットを放つ石川遼

男子ゴルフツアー・ANAオープン最終日

(9月18日 北海道北広島市 札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース=7063ヤード、パー72)
 首位と4打差の4位から逆転での大会連覇を狙った石川遼(25=CASIO)は、6バーディー、2ボギーの68で回り、通算16アンダーの272で3位に終わった。優勝こそ逃したが、自身初の3戦連続トップ3入りを果たし、手応えをつかんだ様子。次戦の日本オープン(10月13日開幕、狭山GC)へ向け、弾みをつけた。首位から出たブレンダン・ジョーンズ(41=オーストラリア)が70で回り、通算18アンダーでツアー通算14勝目を挙げた。

 連覇を逃した悔しさはもちろんある。だが、それ以上につかんだ手応えの大きさが石川の表情を明るくさせた。「20アンダーを目指していたので、そこはまだまだだと思う。でも、終盤は1Wを良い感じに振れていて収穫もあった」とうつむくことはなかった。

 前日ダブルボギーを叩いた4番では同じように1Wを右に曲げたが、この日は無理にグリーンを狙わず、2打目をフェアウエーに戻した。ピンまで115ヤードは「一番好きな距離」。52度のウエッジを振り抜くと、ボールはカップに転がりバーディーとなり、この時点で首位に1打差に。だが、8番で3パットのボギーを叩くなど「パットのタッチが合わなかった」とグリーン上で苦しんだ。

 その中でも収穫はティーショットだ。後半のインでフェアウエーを外したのは13番のみ。「優勝争いのプレッシャーの中で1Wを曲げずにやり切った。ベストを尽くせた」。8月のRIZAP・KBCオーガスタではどれだけ曲がっても1Wで攻める強気のゴルフで優勝。「どんなスイングでも腰に負担がかかる。それなら、負荷に強い体を目指そうとトレーニングを積んでいる」。体に負担のかからないスイングを目指すのではなく、根本から強い体づくりに取り組んでいることを明かした。前戦のフジサンケイ・クラシックでは2位。3戦連続でトップ3に入るのは自身初だが「優勝や2位もあったけど、終わり方としては今週が一番ショットの手応えがある」と話すのが内容にこだわる石川らしい。

 次は10月13日開幕の日本オープンに出場し、翌週のCIMBクラシック(20日開幕、マレーシア)で米ツアーに復帰する。「きょうの後半のティーショットがあれば、米ツアーでもチャンスにつけられる」。間違いなく、次につながる一週間だった。

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