シンクロ三井が引退決意 まだ22歳もリオ五輪銅2個で完全燃焼

[ 2016年9月15日 06:31 ]

力強い演技を見せる乾(左)と三井

 シンクロナイズドスイミング日本代表の主軸としてリオデジャネイロ五輪に出場した三井梨紗子(22=東京シンクロク)が現役引退を決意したことが14日、分かった。今後予定されている11月のアジア選手権大会(東京辰巳国際水泳場)と来夏の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)の代表選考会を欠場する意思を固めて、複数の関係者に「体力の限界です」と引退の意向を伝えた。完全燃焼で競技に別れを告げる。

 お家芸復活の立役者が第一線を退く。三井は12年ロンドン五輪にチームで出場してメダルを逃したが、その後は高い身体能力を武器に頭角を現し、躍動感ある演技で代表の中心的存在にまで成長した。14年に井村雅代監督(66)が復帰し「限界の超え方を教わった」と勝負魂を叩き込まれ、リオ五輪ではデュエットで2大会ぶり、チームは3大会ぶりに日本を表彰台に導き、銅メダル2個を獲得。歓喜の涙を流した。

 デュエットでペアを組んだエースの乾友紀子(25=井村シンクロク)は現役続行を決意。シンクロ日本を復活させ、さらなる高みを目指す中、22歳と若い三井は4年後の東京五輪でも代表の中核として期待されていた。だが、しゃく熱のグアム合宿や「地獄」と振り返るほど過酷なトレーニングは肉体的にも精神的にも想像以上の消耗だった。つらい日々にも歯を食いしばり全力を注げたのは、夢舞台でのメダルという目標があったからこそ。三井はリオで悲願を達成して燃え尽きた。

 ◆三井 梨紗子(みつい・りさこ)1993年(平5)9月23日、東京都新宿区生まれの22歳。小学3年からシンクロを開始。日大一高―日大卒。シンクロ日本代表最年少の18歳で出場した12年ロンドン五輪はチーム5位。15年世界選手権では乾と組んだデュエットTRなど4種目で銅メダル獲得。1メートル69、56キロ。

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2016年9月15日のニュース