伊調馨 沙保里に続き2人目受賞も…「それでも同等と思ってない」

[ 2016年9月13日 16:44 ]

<レスリング女子58キロ級伊調馨 国民栄誉賞決定会見>笑顔で会見する伊調馨

 13日に国民栄誉賞の授与が決定した、女子個人種目で五輪史上初の4連覇を達成した伊調馨(32=ALSOK)が同日午後4時、受賞記者会見で女子レスリング界のライバルでもあり仲間でもある吉田沙保里(33)について言及した。

 吉田は2012年の世界選手権で、男女通じて史上最多となる世界選手権10連覇及び世界大会13大会連続優勝を達成するなどの功績で、同年に女子レスリング界で初となる国民栄誉賞を受賞した。

 伊調は、吉田に続き女性レスリング界2人目の受賞となったが「(吉田沙保里と)同じ国民栄誉賞をいただくことができて、それでも同等とは思っていませんし、これまでの成績以上に見習わなくてはいけない存在です」と、吉田を称えた。

 この2人が並んで語られる機会は多いが、「比較されることは多いですが、私も沙保里さんも気にしていません」と本人たちは気にしていないことを明かし、「沙保里さんは私をすごく気にかけていただいて、沙保里さんがいなかったら私もレスリングにここまで打ち込めませんでした。ありがたい存在でした。沙保里さんも本当に感謝しなければいけない方の1人です」と、改めて感謝の気持ちを強調した。

 伊調は、五輪は04年アテネ大会から北京、ロンドンと63キロ級で3連覇を達成し、世界選手権は10度優勝。本人は五輪後の8月に国民栄誉賞受賞の可能性について問われ、「光栄ですけど、それは記録(に対して)とかじゃないと思う。私にはまだかな、と」と話していた。

 ▽国民栄誉賞 1977年に野球の本塁打世界記録を達成した王貞治(当時)の功績を称えるため、政府が創設した。首相が授与式で、表彰状や記念品などを贈る。プロ野球元巨人監督の長嶋茂雄氏、映画監督の故黒澤明さん、歌手の故美空ひばりさん、「なでしこジャパン」らスポーツ、芸能、文化などの分野で功績を上げた23人・団体が受賞している。

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