大坂 世界9位相手の金星へあと1ゲームも…5―1から逆転負け

[ 2016年9月4日 05:30 ]

<全米オープン>2回戦で敗れた奈良くるみ

全米オープン第5日女子シングルス3回戦 大坂(5―7、6―4、6―7)キーズ

(9月2日 ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センター)
 女子シングルス3回戦で世界ランキング81位の18歳、大坂なおみが大金星を逃した。世界9位で第8シードのマディソン・キーズ(21=米国)を最終セット5―1とリード。勝利まであと1ゲームに迫ったが、そこから猛反撃を受けてタイブレークの末に敗れた。奈良くるみ(24=安藤証券)と出場した女子ダブルス1回戦でも第1シードのフランスペアに敗れ、初出場の全米オープンは幕を閉じた。

 番狂わせの気配にセンターコートには世界各国のカメラマンが続々と集まってきた。最終セット5―1で、勝利まであと1ゲーム。だがレンズの向こうにいる大坂の神経は限界ぎりぎりだった。

 「凄くナーバスになっていて早く試合を終わらせたかった」。世界9位の追い上げに、勝利を意識した18歳は後手に回った。第10ゲーム、決めればマッチポイントのボレーをミス。5―5に追いつかれると、リストバンドで涙を拭うしぐさを見せた。「勝つところを見せたかった…」。母・環さんと姉・まりさんが初めて4大大会を観戦。しかし平常心を失った大坂はタイブレークの末に競り負けた。

 第2サーブの改善、ほぼ手つかずのネットプレーなど課題は山積み。それでも大坂を指導する日本代表の吉川真司コーチは「まだ学習段階でこのステージにいる」と改めて将来性を感じ取った。

 次戦は12日開幕のジャパン女子オープン、もしくは19日開幕の東レ・パンパシフィック・オープンになる。「今大会のようなプレーを見せたい。日本では焼き肉と寿司を食べたい。大トロね」と笑顔も見せた。悔しさを晴らす機会はすぐ訪れる。

続きを表示

2016年9月4日のニュース