藤田にビデオ判定の“洗礼” 初トライは幻に

[ 2016年9月3日 05:30 ]

<神戸製鋼・パナソニック>神戸製鋼に快勝し、喜ぶパナソニックの選手たち

トップリーグ第2節第1日 パナソニック30―6神戸製鋼

(9月2日 神戸ユニバー競技場)
 パナソニックの大物新人、WTB藤田慶和のトップリーグ初トライは幻になった。前半8分、CTBバーンズの絶妙なグラバーキックに反応し、右タッチライン際から回り込んでインゴール中央に抑えた。喜んだのも束の間、ビデオ判定の結果、キックした時点でバーンズより前にいたためにオフサイドの反則でトライを取り消された。

 「悔しかったですね。完璧だと思ったんですけど。カメラの力に勝てなかった。初めてTMO(ビデオ判定)の洗礼を受けました」

 初先発初トライを逃したものの、さすがの嗅覚を披露した日本代表。報道陣を笑わせたコメントまで役者だった。

 7人制のリオデジャネイロ五輪はバックアップメンバーとして帯同。4強入りをスタンドから見守るしかなかった。昨年の15人制ワールドカップと同じく、賞賛からは蚊帳の外。エリート街道を歩んできた逸材は屈辱を胸に刻んだ。

 「いい経験という言葉だけで終わらせたくない。悔しい。同じ事が2回続いた。選考ギリギリではなく、確実に選ばれる力を付けたい」

 ルーキーイヤーの今季は己のプライドをかけた戦いでもある。この日は守備でも奮闘し、ノートライ勝ちの一端を担った。チームはボーナス点付き(勝ち点5)の快勝でヤマハ発動機戦の敗戦を払拭。若い力が4連覇を後押しする。

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2016年9月3日のニュース