新国立に銀バトンを!桐生 会場シンボルとして展示要望

[ 2016年8月24日 05:30 ]

オリンピックおじさんと記念撮影をおこなう新井(左)と桐生

 リオデジャネイロ五輪の陸上男子400メートルリレーで銀メダル獲得に貢献した桐生祥秀(20=東洋大)が22日、レースで使用されたバトンに関し、19年11月完成予定の新国立競技場での展示を求めた。20年東京五輪メイン会場で来場者の目に留まるよう熱望。東京五輪ではさらに今回の偉業を上回る金メダルを狙う。世界を驚かせた銀メダルのバトンは帰国の途に就いた桐生らとともに、24日に日本に到着する。

 夢が広がった。アントニオ・カルロス・ジョビン空港で、桐生が銀メダルを獲得した男子400メートルリレーで使用したバトンの保管方法について言及した。「4分割するわけにいかないし」と頭を悩ませた後、新国立競技場で展示するというプランに触れ「そりゃいいですね。入り口に銅像を作ってもらって、そこに持たせるような感じで置いてくれれば」と訴えた。

 19年11月完成予定の新国立競技場は20年東京五輪のメイン会場になる。開閉会式や陸上競技が行われる会場のシンボルとして展示されれば、陸上ファンをはじめとした来場者も興奮の記憶をよみがえらせるはず。銀バトンがさらなる熱狂のつなぎ役となって、日本がリオ超えとなる金メダルをつかむことになれば、申し分のない物語になる。

 リオから持ち帰るバトンは、日本陸連が予選通過時点から国際陸連と“下交渉”し、大会組織委員会の厚意で贈呈されたもの。08年北京五輪はアンカー朝原が銅メダル獲得に喜んでバトンを放り投げて一時は行方不明になった。その反省を生かして先手を打っていた。

 色は“ブラジルカラー”とも言うべき緑。「RIO2016」の文字と裏面に五輪ロゴ、決勝レーンで日本が走った「5」のナンバーが入っている。第2走者・飯塚(ミズノ)が「みんなでサインを書いて保管してほしい」と語れば、第1走者・山県(セイコーホールディングス)は「名前が残るのはうれしい」と飯塚案に賛同。アンカーのケンブリッジ(ドーム)は「サインして(国内の)各大会に持って行けばいい」と巡回展示を希望した。日本列島に興奮を呼んだ激走の象徴は、選手とともに日本に到着する。偉業を支えたアイテムとして、日の丸スプリンターともども注目を集めることになりそうだ。

続きを表示

2016年8月24日のニュース