土性沙羅、初五輪で金メダル!登坂&伊調に続いた 日本3階級制覇

[ 2016年8月18日 07:40 ]

<女子レスリング69キロ決勝>金メダルの土性はガッツポーズ

リオデジャネイロ五輪 レスリング女子69キロ級決勝

(8月17日)
 レスリング女子フリースタイル69キロ級で土性沙羅(21=至学館大)が決勝でナタリア・ボロベワ(ロシア)を破り初出場の五輪で金メダルを獲得した。69キロ級の前に行われた48キロ級では登坂絵莉(22=東新住建)が、58キロ級では伊調馨(32=ALSOC)が金メダルを獲得しており、日本勢はこの日行われた3階級すべてを制した。

 1回戦で13年世界選手権女王スタドニク(ウクライナ)を11―2と破り、2回戦は12―0のテクニカルフォール勝ち。3回戦は7―2、準決勝も12年世界選手権覇者のフランソン(スウェーデン)に7―2と、いずれも逆転勝ちした。低い姿勢から相手をよく観察しての片足タックルが光った。決勝も先にポイントを許す展開となったが、終盤に2ポイントの技が決まって同点に追いついた。そのまま終了となったが、より高いポイントを奪った土性が優勢勝ちとなり逆転で試合をものにした。

 父・則之さん(48)が高校時代に吉田沙保里の父・栄勝さんに指導を受けた縁で、栄勝さんが運営する「一志ジュニアレスリング教室」で競技を始めた。栄勝さんから叩き込まれたタックルを武器に、世界選手権は初出場の13年から3年連続で表彰台。14年3月、栄勝さんが急逝した際は吉田と移動中の車内で一緒だった。「厳しいけど凄く優しい先生だった。今の自分があるのは吉田先生のおかげ」。感謝の思いを胸に、大舞台で戦った。

 昨年の世界選手権では初優勝に届かず3位に終わり、「金メダルを取りに来たので悔しい。五輪では絶対に優勝できるように頑張りたい」と誓っていたホープ。その言葉通り、初めての五輪の舞台で金メダルを手にした。

 ◆土性 沙羅(どしょう・さら=レスリング女子69キロ級)11年世界ジュニア選手権で優勝。世界選手権は13年に3位、14年に2位、15年は3位。愛知・至学館高出、至学館大。1メートル59。21歳。三重県出身。

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