【広瀬栄理子の目】遠藤・早川ペア、積極レシーブで飛び抜けた頑張り

[ 2016年8月14日 19:08 ]

男子ダブルス1次リーグ インド組との対戦でポイントを奪い、タッチする早川(右)、遠藤組

リオデジャネイロ五輪 バドミントン男子ダブルス1次リーグD組 早川賢一&遠藤大由0―2アットリ&レディ

(8月13日)
 最後の男子シングルスが始まり、バドミントン代表は全員、いいスタートを切りましたが、その中で飛び抜けて頑張っているのが、男子ダブルスの遠藤・早川ペアです。

 1次リーグは、世界ランク2位で昨年の世界王者のインドネシアペア、同5位の中国ペアと同じ組になる厳しい組み合わせでしたが、初戦で中国ペア、2戦目ではインドネシアペアをともにファイナルゲームの末に破る健闘で、1位突破で準々決勝に進出しました。

 早川選手が腰を痛めて敗れた3戦目は残念でしたが、格上を破った1、2戦目の戦いは素晴らしかった。この2戦で最もよかったのが、レシーブです。男子ダブルスは、とにかくスマッシュが多いことと、ドライブ(水平で低い軌道の速い球)勝負をするのが特徴ですが、相手はともにこの攻撃力が高いペアでした。

 そのため、レシーブで後ろに下がってしまい、受け身になってペースを奪われるのですが、遠藤・早川ペアは積極的に前に出てレシーブをしました。前に出ると、シャトルがより速く来るため、ショットを見極める時間が減り、ミスのリスクが上がります。

 遠藤、早川選手は、五輪に向けて非常にハードな練習をしたと聞いています。そこで得た技術と自信に満ちたプレーで、前に出る気持ちの強さがありました。初戦の中国ペアにファイナルで逆転してさらに勢いを得て、インドネシアペアも破った。非常にいい形で大会をスタートさせました。

 ただ、ギリギリの勝負は、やはり体に負担がかかります。早川選手の腰の状態がどこまで回復するかが、準々決勝の一番のポイントでしょう。(2008年北京五輪女子シングルス代表、ヨネックスアドバイザリースタッフ)

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2016年8月14日のニュース