錦織、開会式スルー!マリー&ナダルは旗手だけど…3度目五輪本気

[ 2016年8月5日 05:30 ]

練習でセンターコートを背にサーブを放つ錦織

 リオ五輪テニスの組み合わせ抽選が4日に行われ、男子シングルスに出場する世界ランキング6位で第4シードの錦織圭(26=日清食品)は、6日か7日に行われる1回戦でアルベルト・ラモス(28=スペイン)と対戦することが決まった。3度目となる今回の五輪は、初めて開会式に参加しないことを決断。開会式翌日から始まる競技に万全の状態を整え、テニスでの日本96年ぶりのメダル奪取へ“金メダルモード”で臨む。

 日本勢96年ぶりの表彰台への道が固まった。錦織の1回戦は世界33位のラモスに決定。過去4度の対戦で錦織の3勝だが、唯一の敗戦となった13年バルセロナ以来の対戦だ。順当に勝ち進めば準決勝で第2シードのA・マリー(英国)、決勝で世界No・1のジョコビッチ(セルビア)が待ち受ける。

 五輪初出場の08年北京は世界124位。12年ロンドン五輪は世界17位の第15シード。第4シードで迎えるリオは、まぎれもないメダル候補だ。その状況を理解してこそだろう。日本代表スタッフによれば、錦織は3度目の夢舞台で初めて開会式に出ないことを決断した。リオ入りした3日に「こういう機会は4年に1回しかない。僕自身も楽しんで1週間を過ごしたい」と話したが、楽しいのはまず結果が伴ってこそ。開会式は前後の移動も含め毎回長時間拘束され、ロンドンは式だけで約4時間を費やした。
 
 参加すれば気持ちは盛り上がるに違いないが、調整との両立は難しくなる。同じく大会序盤の競泳、体操、柔道、卓球なども日本選手はほとんどが参加しない予定。テニスではA・マリーやナダル(スペイン)はいずれも旗手として開会式に参加し、ジョコビッチも参加に意欲を見せているのに対し、錦織は試合への調整を最優先する。

 錦織はリオ入り後に早くも会場で練習をこなし、コートやボールの感触を確かめた。日本代表の植田監督はコートについて「ロジャーズ杯に比べるとかなり遅い。ボールは重くて、サーブは跳ねる。ストローカーにはやりやすいんじゃないか」と語っている。環境とコンディションが整えば、それだけメダルの可能性も膨らんでくる。

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