佳純も愛もいきなり難敵!連続メダルへ団体も“いばらの道”

[ 2016年8月5日 05:30 ]

石川は抽選の結果を報道陣や他国スタッフにまじって自らの目で確かめた

 試練のトーナメント戦だ。リオデジャネイロ五輪の卓球組み合わせ抽選が3日に行われ、女子シングルス日本代表の石川佳純(23=全農)、福原愛(27=ANA)は初戦となる3回戦でともにカット型と当たることが有力になった。エース石川は北朝鮮の実力者が相手で、福原はカット型を苦手としている。女子団体は初戦がポーランド。村上恭和監督(58)が恐れていたオランダ、ドイツと準々決勝以降に激突する可能性が高い。団体連続メダルへ、いばらの道となりそうだ。

 コルコバードのキリスト像がそっぽを向いてしまったのか。メダルの期待がかかる女子は試練の組み合わせになった。シングルス第4シードの石川、第6シードの福原はともに3回戦から登場。初戦の相手として名乗りを上げそうなのが、やっかいなカット型だ。

 石川は北朝鮮のキム・ソンイとの対戦が有力だ。50位という世界ランキングを額面通りに受け取ってはいけない難敵。12年ロンドン五輪と違って組み合わせ会場に足を運んだ日本のエースは「組み合わせの印象は悪くない。初戦が北朝鮮のカット型なのでしっかり準備したい」と、気を引き締めた。

 北朝鮮の選手は国際大会への出場が少なく、ベールに包まれているケースが多い。しかし、今回は違う。3月の世界選手権団体戦(クアラルンプール)で伊藤がキムと2度対決(1勝1敗)。映像が豊富に残っているのはキムとの対戦経験がないサウスポーにとって追い風だ。前回4位を超える卓球界初の個人での表彰台へ最初の一歩が肝心となる。

 初戦を切り抜ければ準決勝までが見えてくる石川に対して、福原は非常に厳しい組み合わせだ。初戦は相性が悪いカット型との対戦となる見込みで、相手はリー(ポーランド)。4回戦は直近2連敗中のドイツのソルヤが待ち受ける。まずは初戦に目を向け「1カ月みっちり同じトレーナーでカット型の練習をしてきた。ロンドンと同じぐらいカット対策をしてきている」と、苦手意識を払しょくしたと宣言した。2人とも初戦は7か8日。2人が直接対決するとしたら決勝、もしくは3位決定戦という組み合わせになった。

 前回銀メダルの団体戦もいばらの道が待ち受ける。12日の初戦はポーランド。その後はオランダ→ドイツとの対戦になりそうで、いずれも中国からの国籍変更選手がキーマンになっている。出発前に村上監督が「注意をしなければいけない」と恐れていた強豪ばかりだ。とはいえ、打倒・中国を掲げている以上、序盤でつまずくわけにはいかない。強敵を退けて悲願の頂点を狙う。

 ◆卓球競技日程 男女ともに6日から競技スタート。丹羽は7日が初戦。シングルス出場の後の3人は7か8日が初戦。女子の準決勝、3位決定戦、決勝は10日。男子の準決勝、3位決定戦、決勝は11日に行われる。

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