【内藤雄士の目】松山 スイング復活、さらに進化

[ 2016年7月30日 08:39 ]

米男子ゴルフツアー 全米プロゴルフ選手権第1日

(7月28日 米ニュージャージー州スプリングフィールド バルタスロールGC=7428ヤード、パー70)
 松山は好調時のスイングを取り戻した。全米オープンや全英オープンではフェードを打とうとして左に引っかける場面がティーショットでもアイアンショットでも見られた。アイアンショットがグリーンの左にオーバーしアプローチも寄せきれずボギーやダブルボギーになる。以前には見られなかったミスだった。

 元々松山のスイングは完全なオンプレーンで、インパクト時にフェースがスクエアか、ややオープンになるのが特徴だ。ところが不振時はフェースが少しクローズになり、クラブが若干インサイドから下りてくる傾向があり、結果として球が引っかかっていた。

 しかしこの日はスイングもフェースも本来の動きになり、狙い通りにフェードが打てていた。しかも以前より飛距離が伸びていた。元に戻ったと言うより進化して復調した印象だ。

 見た目には分かりにくいが、松山は進化を求めて常にスイングを修正している。過程ではうまくいかないこともある。その時期がメジャー2試合に重なっただけだ。進化していることを今大会で証明すると思う。

 池田はティーショットが左に引っかかる場面があったが、途中でうまく修正できていた。谷原もショットはほぼ完璧。球が不規則に揺れて転がるポアナのグリーンに苦しんでいたが、パットの本来のうまさが発揮できれば問題ない。3人とも好調なので残り3日間が楽しみだ。(プロコーチ)

 ▼オンプレーン スイング中にクラブのシャフトが動く平面のこと。アドレス時に体に対してできるシャフトの角度に沿ってクラブを振り上げて同じ軌道で振り下ろすことができればオンプレーンに振れていることになる。

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2016年7月30日のニュース