体操男子日本 厳戒ブラジル到着 ジカ熱に加え豚インフルもまん延

[ 2016年7月22日 07:10 ]

グアルーリョス国際空港にマスク姿で降り立った内村(右は白井)

 リオデジャネイロ五輪の体操男子日本代表が21日、米国経由の航空機で事前合宿地のサンパウロに到着した。現在、冬季を迎えているブラジル国内では豚インフルエンザウイルスに起因するH1N1型インフルエンザがまん延。エースの内村航平(27)はマスクを着用し、空港の外に出た白井健三(19)は気温14度の気候に「めっちゃ涼しいっすね」と驚きの表情を浮かべた。

 在リオデジャネイロ日本国総領事館の職員は「(リオで)例年より流行しているのは事実。サンパウロでは特に流行しています」と説明。同領事館が公表しているブラジル保健省のデータ(1月3日~6月25日の期間)では、リオデジャネイロ州のインフルエンザによる入院患者数は、昨年の8人に対し今年は約22倍の177人となっている。より気温が低いサンパウロ州では感染規模が大きく、入院患者数は昨年の187人の約16倍にあたる3134人で、死者数は同州のみで554人。ブラジル全土の死者は1300人を超える。

 サンパウロは体操男子だけでなく、すでに現地入りしている競泳陣も事前合宿を張っている。これまでにもジカ熱などの感染症が取り上げられてきた中で、同時に猛威を振るうインフルエンザ。感染のピークは8月まで続くとされている。たとえ重症化しなくても、体調不良に陥れば競技に影響を及ぼすことは必至。大舞台を前に、見えない敵との戦いを強いられそうだ。

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2016年7月22日のニュース