福士、リオ暗雲 右足炎症で26日「函館」欠場 5月から痛み

[ 2016年6月23日 05:30 ]

負傷が気がかりだったリオ五輪への抱負を明るく語る福士加代子だったが

 金メダル獲得へ暗雲だべ――。女子マラソンのリオデジャネイロ五輪代表・福士加代子(34=ワコール)が右第4中足骨を痛め、26日の函館マラソン(ハーフマラソンの部)を欠場することが22日、分かった。5月から痛みを抱えていた福士は、米国合宿から帰国後に診察を受けた。疲労骨折ではなく炎症だったのは不幸中の幸いだが、夢舞台への調整に不安が生じた。

 世界一を狙う福士の調整に、狂いが生じた。5月から抱えていた右第4中足骨の痛みで、函館マラソンの欠場を決断。大会事務局によると疲労骨折の疑いがあったというが、指導する永山忠幸監督(56)は「炎症はあるが、折れてはいない」と説明。重大な故障ではなかったものの、本番を見据えた実戦の機会が1つ失われた。

 5月中旬の高橋尚子杯ぎふ清流ハーフでは、リオで強力なライバルになるキルワ(バーレーン)に3分9秒差の完敗。同月末には風邪をひいて1週間、練習を休んだ。函館マラソンも欠場し、リオ・ロードは順調とは言えない状況だが、「(女子マラソンの)8月14日に合わせるため、無理をしない判断をした。今できる練習はやっている」と永山監督はあくまでも強気だ。

 福士は14年から15年8月まで左右の足を計3回も疲労骨折しながら、15年10月のシカゴ・マラソンで好走。わずか3カ月後の大阪国際女子でも独走で優勝した。従来のマラソンランナーよりも短期間の調整で結果を残してきたが、7月に予定している海外のロードレース出場を含め、細心の注意が求められる。

 福士はこの日、リオ五輪で公式計時を担当するスイスの高級時計ブランド「オメガ」による東京都内での日本代表選手壮行会に出席。「五輪は世界の大運動会。最高の金メダルと、最高の笑顔でゴールしたい」と、いつもと変わらぬ明るい表情を見せた。8月14日の号砲まで、50日余り。不安をスマイルで隠して、リオのスタートラインを目指す。

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2016年6月23日のニュース