大坂なおみ、金星惜し~い!世界6位ハレプに逆転負け

[ 2016年5月28日 05:30 ]

ポイントを失い顔をしかめる大坂(AP)

全仏オープンテニス第6日

(5月27日 パリ・ローランギャロス)
 世界ランキング101位の18歳、大坂なおみが惜しくも金星を逃した。女子シングルス3回戦で世界ランキング6位のシモナ・ハレプ(24=ルーマニア)に6―4、2―6、3―6で逆転負け。トップ10選手との初対戦で互角の戦いを演じたものの、日本女子では04年の浅越しのぶ以来となる4回戦進出はならなかった。

 コートを去る背中に大きな拍手が送られた。10代で唯一、3回戦に勝ち上がり、一昨年の準優勝者相手に大健闘。初めての全仏を終えた大坂は「もっと勝ち上がりたかった。でもクレーは得意じゃないし、トッププレーヤーをヒヤリとさせられて満足はしている」と納得の表情を浮かべた。

 1メートル80、69キロ。父がハイチ出身の米国人、母が日本人のホープは準センターコートで、初めてのトップ10との対戦だった。「緊張していた」というものの、第1セットは第3ゲームで先にブレークに成功。2―4と逆転されてもショットの精度とパワーを上げて再逆転した。ハレプの打球に対して深い角度で切り返すフォアのカウンターが抜群。5―4で迎えたサービスゲームでは、得意のサーブでぐいぐい押し込み、ハレプがラケットを叩きつけるほどいら立たせた。

 「びびりそうな自分を必死に奮い立たせていた」と第2セットを落とした後も、第3セットまでがっぷり四つに組み合っての熱戦を展開した。しかし徐々に凡ミスが減ったハレプに対し、大坂はミスが目立ち始めた。プレーが甘く、粗くなり「大事なポイントで向こうの方が安定していた」と地力の差を見せられた。

 勝ったハレプは「信じられないほど良いプレーだった。最後はメンタルと経験の差だったと思う」と18歳のプレーを称賛した。大坂は1月の全豪では、同じ3回戦で世界16位のアザレンカ(ベラルーシ)にわずか56分で完敗。「全豪よりはいいプレーができた。これをいい糧にしたい」と自らの成長を実感した大会となった。不慣れな赤土で示した進歩は、持ち味のサーブが生きる芝のウィンブルドンにもつながるはずだ。

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