五郎丸、今季絶望…右肩鎖関節脱臼で手術 仏移籍は変更なし

[ 2016年5月23日 05:30 ]

21日のサンウルブズ戦で負傷し手当を受けるレッズ・五郎丸

 スーパーラグビー(SR)のレッズは22日、サンウルブズ戦(21日、ブリスベン)で後半に右肩を痛めて途中交代したFB五郎丸歩(30)が右肩鎖関節脱臼のため、近く手術を受けると発表した。五郎丸は復帰に12週間かかる見込みで、SRの今季残り試合と6月の日本代表3試合の出場は絶望的となった。このままレッズを退団することになるが、大筋合意しているフランス1部リーグ「トップ14」のトゥーロンとは、引き続き契約完了を目指す。

 五郎丸はサンウルブズ戦の後半25分、トライ寸前のリアキ・モリにタックルに入ったが、その際に右肩を強打してもん絶。自らの足でベンチへ戻る際は右肩を固定するように右手でジャージーの左胸部分をわしづかみにしていた。試合後のサイン会は右手でペンを走らせ、会見でも「ノープロブレムです」と笑顔だったが、同日夜の精密検査で重傷と判明。手術が決定した。

 五郎丸はレッズを通じて「残りのシーズンをレッズの仲間とプレーできなくなり残念。もちろん、6月の日本代表戦に出場できなくなったのも残念。今は精いっぱい回復に努め、これから先のチャレンジを楽しみたい」とコメント。無念の思いをにじませた。

 今後の予定も変更を余儀なくされる。当初は日本代表合流のため、6月初旬に帰国予定だったが白紙に戻された。SRシーズン終了まではレッズの所属となるため、手術はオーストラリア国内で受ける予定。その後もブリスベンにとどまり、リハビリを行うという。

 一方で今年8月下旬に始まる新シーズンからの契約に大筋合意しているトゥーロンとは、今後も最終的な契約締結へ粛々と手続きを進める。代理人を通じてケガの状況はすでに伝達済み。開幕戦には間に合わない公算が大きくなり、契約条件の見直しは避けられないが、トップ14は来年6月までとシーズンが長い。序盤戦で実戦復帰すれば、トゥーロンにとっても十分戦力として計算できる。

 大学時代から大きなケガとは無縁だった五郎丸にとっては初の試練だが、ポジティブに捉えれば心身を休ませる貴重な3カ月となる。しばし羽を休め、再び最高のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。

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