上田藍の“金メダル未来予想図”五輪後に招かれる園遊会用の着物も完成

[ 2016年5月20日 10:40 ]

リオ五輪への決意を述べる上田

 日本トライアスロン連合は19日、都内で理事会を開き、リオデジャネイロ五輪代表に女子の上田藍(32=ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)らを選出した。上田はイメージトレーニングの一環で未来の出来事をノートに書いており、39位だった12年ロンドン五輪後は、リオでの金メダル獲得を記し続けてきた。五輪メダリストらが招かれる園遊会に出席するための着物も、手描き友禅の職人の父・守男さんの手で既に完成。世界一へのイメージは万全だ。

 夢を現実に変える時が来た。3大会連続で出場する上田は、「金メダルを目指している。センターポールに日の丸を掲げたい」と気合を入れる。06年から書き始めた「感謝ノート」。08年北京五輪で17位に終わった夜から4年間、同じ言葉を記した。「ロンドンで金メダルを勝ち得ることができました。ありがとうございました」――。未来を既成の事実として捉え、上田はイメージを練り上げる。12年ロンドン五輪は39位。「ロンドン」の文字を「リオ」に替え、この4年を歩んできた。

 想像を具現化するのは上田家のDNAだ。父・守男さんは手描き友禅の職人で、リオの空と海と波をイメージしたデザインの着物を娘のために作った。五輪でメダルを獲得し、天皇皇后両陛下が主催する園遊会に招かれることを想定しているから。3位に入った13日の世界シリーズ横浜大会。母・ひとみさんは前夜、娘が海外勢と競り合う姿を夢で見た。そのままのレース展開で上田は表彰台に上がった。

 リオには「感謝ノート」とともに、知人から贈られたり、自分で購入した「勝ち守り」も持ち込む。「(勝ち守りは)20個以上はありますね。最近、恋愛のお守りもいただくようになって…。そっちも頑張れればいいな」と32歳は笑みを浮かべた。号砲が鳴る8月20日、恋い焦がれる金メダルとの縁は結ばれるか。

 ◆上田 藍(うえだ・あい)北京五輪17位、ロンドン五輪39位。仁川アジア大会優勝。京都・洛北高出、ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター。1メートル55、44キロ。32歳。京都府出身。

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2016年5月20日のニュース