75歳法華津 リオ五輪断念「馬に無理をさせたくない」

[ 2016年5月18日 05:30 ]

12年ロンドン五輪にウィスパー号と出場した法華津。リオ五輪を断念することが分かった

 馬術で1964年東京五輪に初出場し、前回ロンドン五輪は日本史上最年長の71歳で出場した法華津寛(75=アバロン・ヒルサイドファーム)が、目指していたリオデジャネイロ五輪に出場できなくなったことが17日、分かった。今月末から予定されている馬場馬術の日本代表選考会の参加条件を満たせないことが確実となった。

 国際連盟が定めた五輪出場の基準となる一定以上の戦績を、日本連盟は23日までに満たすことを求めている。法華津はドイツとオランダを拠点に練習に励んでいたが、昨年からのパートナー、ザズー号が体調を崩したため競技会に参加できていなかった。

 08年の北京五輪、12年のロンドン五輪はウィスパー号とともに出場したが、愛馬は13年11月に左前脚のひづめにヒビが入り、安楽死。新たな相棒とリオを目指していたが、関係者に「馬に無理をさせたくないので、残念ながらリオ五輪に挑戦する夢は諦めた。今後については、まだ何も決まっていない。まずは馬を元気にしてやることを優先したい」と話しているという。

 4度目の五輪出場を目指し、1月に代表選考会への参加を申し込んだ。出場すれば20年アントワープ大会の射撃に出たオスカー・スバーン(スウェーデン)の72歳を上回る五輪の最年長出場記録だった。

 ◆法華津 寛(ほけつ・ひろし)1941年(昭16)3月28日、東京都出身の75歳。武蔵中―武蔵高―慶大―日本石油(現JXエネルギー)を経て外資系製薬会社に転職。03年に退社後、ドイツに拠点を移す。12歳の時、軽井沢の林間学校で乗馬を体験し競技を始める。23歳で64年東京五輪に障害飛越代表として出場。84年ロサンゼルスは補欠、88年ソウルは検疫の問題で出場できなかった。08年北京、12年ロンドン五輪は馬場馬術で出場。家族は元子夫人。1メートル68、62キロ。

続きを表示

2016年5月18日のニュース