五郎丸 仏移籍決定的!ヤマハ発、レッズ退団 名門トゥーロンへ

[ 2016年5月17日 08:00 ]

トゥーロンへの移籍が決定的になった五郎丸

 スーパーラグビー(SR)のレッズに期限付き移籍中のFB五郎丸歩(30=ヤマハ発動機)が、フランスのプロリーグ「トップ14」のトゥーロン移籍が決定的となったことが16日、分かった。レッズは今季終了をもって退団する。トップ14のシーズンは例年8月から翌年6月まで。15年W杯で日本に3勝をもたらした立役者が、来季は新たな挑戦に踏み出す。

 昨年12月に五郎丸自身が「(来年)8月には大きな決断があるかもしれない」とほのめかしてから約5カ月。トゥーロン移籍の正式決定が秒読み段階に入った。複数の関係者によれば、今月上旬にクラブ幹部が来日。正式契約こそ残すものの、移籍については大筋で合意した。早ければ今週中にもレッズ、トゥーロン双方から発表される。

 トゥーロン移籍へ最大の懸案となっていたのが、トップリーグとの兼ね合いだった。SRは、国内シーズン終了後の2月下旬に開幕するため、五郎丸もヤマハ発動機での全公式戦日程が終了後に渡豪し、レッズでは開幕戦から出場した。一方でトップ14は8月下旬の開幕から約10カ月シーズンが続く。来季のTLは8月26日から1月14日までで、TL終了後の渡仏ではシーズンは半分以上を消化している。しかしヤマハ発動機は、チームの功労者でもある五郎丸の挑戦を後押しする形で、移籍を了承。今季の選手登録はしないが、将来的な復帰に向けて態勢を整えておく。さらに水面下で進めていた新15番候補の獲得作業が完了し、この日から南アフリカ出身選手が静岡県磐田市のチーム練習に合流した。

 トゥーロンは過去4度の優勝を誇る名門で、今季レギュラーシーズンは3位。資金力は世界のラグビークラブで一、二を争う。南半球や欧州他国から超一流選手をかき集め、ラグビー界の銀河系軍団と言われるほどだ。

 レッズで先発2試合にとどまる五郎丸にとって、正FB獲得のハードルがさらに上がることは間違いない。ただ初出場した15年W杯で歴史的3勝を挙げ、今後2年は「個人の勝負をする」と位置付けており、困難な状況は覚悟の上。海外生活は国内よりも格段にプライベートが確保されており、生活環境も海外でのプレーを選択した理由の一つになったとみられる。

 7月30日には静岡・エコパスタジアムで、トゥーロン―ヤマハ発動機の親善試合が予定されている。8シーズンを過ごしたヤマハ発動機との惜別マッチから、再び世界へと飛び出す。

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2016年5月17日のニュース