北島氏 代表の“なれ合い”懸念「個々が成績残してこそチーム」

[ 2016年4月20日 05:30 ]

日本オリンピック委員会を訪れ引退報告を行った北島氏

 レジェンドが競泳ニッポンに“辛口エール”だ。現役を引退した競泳平泳ぎの北島康介氏(33)が19日、最後のレースとなった今月上旬の日本選手権後、初めて東京・渋谷区の日本オリンピック委員会を訪れて引退を報告。リオデジャネイロ五輪に出場する後輩たちの話題に及ぶと「初めて出る選手が多くて、若い選手が多いから、生ぬるい感じになる」とチーム内の“なれ合い”を懸念した。

 全34人の競泳陣には女子中高生が5人いて明るいムードが漂い、チーム内のコミュニケーションも積極的で、選手からは「雰囲気がいい」と声が上がる。しかし、五輪4大会で4つの金メダルを獲得した33歳は「どうせビビるから」と忠告。5月の代表合宿には“臨時コーチ”として招へいされる見込みだが、「仲がいいだけじゃ駄目。個々が成績を残してこそチームワークだから」と緊張感を求めた。

 過去の五輪は自身が大会序盤に出陣し「日本人でも金メダルが取れる」という「勇気」をチームに植え付けてきた。精神的支柱を失った中で迎えるリオ本番は、競泳初日に萩野と世界選手権2連覇の瀬戸が400メートル個人メドレーに出場する。キングと呼ばれた男は2人の実力を認めた上で「萩野が引っ張るのか分からないけれど、それが強いチームとしてあり方」と真のエース誕生を期待した。

続きを表示

2016年4月20日のニュース