貴巡業部長「汗かけ」に白鵬「こっちはついていくだけ」

土俵上の稽古に目を光らせる貴乃花巡業部長

　大相撲の春巡業が４日、三重県伊賀市で行われ、新たに就任した貴乃花巡業部長（元横綱）が初めて土俵下で現役力士の稽古に目を光らせた。通常形態での巡業は初日とあって稽古前に玉ノ井巡業部副部長（元大関・栃東）が関取衆を集め、部長の伝言として「今日からたくさん汗をかいて頑張ってください」と訓示。その効果か以前は稽古終盤だけ顔を出すことが多かった横綱・白鵬が午前９時すぎに早々と姿を現して四股を踏み始めるなど、いつにも増して土俵に緊張感が漂った。

　貴乃花部長は「汗を流す姿をお客さまに見ていただけるよう力士が心掛けてくれている。それを続けてもらいたい」と期待。白鵬は新部長について「こっちはついていくだけ」と語った。申し合いが２番だけに終わり直接指導を受けた幕内・逸ノ城は「ちゃんとやれよと言われました」と反省。大関・稀勢の里は「身が引き締まります」と緊張の面持ちだった。