渡辺雄太所属のG・ワシントン大優勝、33分出場6得点で貢献

[ 2016年4月1日 16:26 ]

 男子バスケットボールのNIT(全米大学招待)は31日にニューヨークのマジソン・スクエアガーデンで決勝を行い、渡辺雄太(21=2年)が先発に名を連ねているジョージ・ワシントン大が76―60(前半32―31)でバルパライゾ大(インディアナ州)を下して初優勝。渡辺は33分出場して6得点4リバウンドながら、1―3―1ゾーンの左ウイングとして相手のガードに圧力を与え続け、2メートル3のサイズを生かしてブロックショットを4本マークするなど完ぺきなディフェンスを見せた。

 後半はジョージ・ワシントン大が44―29と圧倒し、渡辺らによるトラップ・ディフェンスに苦しんだバルパライゾ大の3点シュートの成功率は28・6%(28本中成功8本)にまで低下。大会を通しての最優秀選手にはフォワードのタイラー・キャバノー(22=3年)が選ばれたが、渡辺は記録には表れない部分でもチームを支え、大器の片鱗をうかがわせる大会となった。

 チーム史上最多の年間28勝目(10敗)を挙げたジョージ・ワシントン大は所属のアトランティック10では5位。NITでは5試合中4試合が上位シード校との対戦だったにもかかわらず、見事にこの難関を突破していった。

 今大会で下位シード校が勝ったのは全31試合で6回しかないが、そのうち4回がジョージ・ワシントン大。2回戦でMAAC(メトロ・アトランティック・アスレティック)のモンマス大、準決勝ではマウンテン・ウエストのサンディエゴ州立大、そして最後はホライズン・リーグのバルパライゾ大と今季のカンファレンス1位校を3チーム倒しており、まさにNIT史上に残る快進撃だった。

 日本人選手が全米大学バスケットボールのポストシーズンに行われる主要大会で優勝メンバーとなったのは史上初めて。今年で79回目を迎えたNITはNCAAトーナメント(全米大学選手権)に出場できなかったチームの中から成績が優秀だった32校を選抜しているが、その伝統のある大会で渡辺が光り輝いた。

 アトランティック10所属のチームがNITを制したのは10年のデイトン大(他カンファレンス在籍時に2回優勝)以来、6年ぶり2度目。なおNCAAトーナメントの「ファイナル4」は2日にヒューストンで準決勝(ビラノバ大―オクラホマ大、ノース・カロライナ大―シラキュース大)が行われる。

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2016年4月1日のニュース