【砂村光信の視点】流れを変えられる「インパクトプレーヤー」がいない

[ 2016年3月13日 09:30 ]

スーパーラグビー第3節 サンウルブズ31―32チーターズ

(3月12日 シンガポール)
 チーターズは先発に若手を起用し、ベテランを控えに置いて後半から入れ替えてきた。3週連続の試合とシンガポールの暑い気候を考慮したとみられ、選手層の厚さを示すものだ。一方でサンウルブズはベストメンバーを先発させ、ギリギリまで引っ張って代えるしかなかった。現在のメンバーにはW杯日本代表のWTBヘスケスのように流れを変える「インパクトプレーヤー」が不在で、戦術的な入れ替えも難しい。シーズンを通してリザーブ以下の底上げができるかは大きな課題だ。

 ただ、初戦に比べて先発メンバーの意思疎通は高まっていた。SOピシは前が見えており、周囲もよく反応して、キックパスなどで意図的なトライが取れていた。攻撃で前へ出ている時はリズムが良く、ディフェンスも粘り、スクラムも改善されていた。気になったのは後半のラインアウトで相手がプレーを変えた際に対応できる選手がいなかったこと。スーパーラグビーでの経験値の差とも言えるが、レベルズとの次戦へ向けて短期間で修正できるポイントだ。(元U―23日本代表監督)

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2016年3月13日のニュース