沙羅「リカバリー」今季13勝目 踏み切り遅れるも空中で微調整

[ 2016年2月28日 05:30 ]

今季13勝目を飾り、笑顔を見せる高梨(中央)

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子

(2月27日 カザフスタン・アルマトイ)
 個人第16戦(HS106メートル、K点95メートル)が行われ、既に2季ぶり3度目の個人総合優勝を決めている高梨沙羅(クラレ)が合計252・6点で2連勝し、今季13勝目、通算43勝目を挙げた。1回目に101メートルを飛んで首位に立ち、2回目も最長不倒の103メートルをマークする完勝だった。岩渕香里(松本大)は2回とも93・5メートルの213・9点で18位。伊藤有希(土屋ホーム)は上位30人による2回目に進めず、31位に終わった。

 100メートルを超える大ジャンプをそろえ、高梨が“指定席”となった表彰台の真ん中に立った。気温が10度を超えて助走路が緩む悪条件で、本戦前の試技は中止に。それでも1回目にK点を6メートル越えると、2回目はヒルサイズまであと3メートルに迫る最長不倒をマーク。勝利が決まると笑顔でガッツポーズをつくった。「(2回とも踏み切りの)タイミングが遅れてしまった」と納得のいく飛躍ではなかったが「リカバーはできた」と空中での微調整で飛距離を伸ばし、圧勝に結びつけた。

 2シーズンぶりのW杯女王返り咲きを決めて最初の試合。今季最大の目標を達成しても「W杯は一戦一戦大事な試合」と言い、勝利と理想の飛躍の追求へ、意欲は衰えていない。「まずはきょうの課題をしっかり直したい。結果はついてくる」と、早くも次の戦いへ気持ちを切り替えた。

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2016年2月28日のニュース