岩田 66で初の米首位浮上!左肩痛も「ノリでやった」

[ 2016年2月14日 05:30 ]

18番、海沿いのフェアウエーでショットを放つ岩田(AP)

米男子ゴルフツアーAT&Tペブルビーチ・プロアマ第2日

(2月12日 米カリフォルニア州ペブルビーチ ペブルビーチ・リンクス=6816ヤード、パー72)
 3コースで第2ラウンドが行われ、12位から出た岩田寛(35=フリー)はペブルビーチ・リンクスを1イーグル、6バーディー、2ボギーの66で回って通算11アンダー、132で康晟訓(28=韓国)と並んで首位に立った。岩田が米ツアーで首位に立つのはこれが初めて。前週にフェニックス・オープンを制した東北福祉大の後輩・松山英樹に続き、優勝への期待が高まってきた。

 リーダーボードのてっぺんに「Hiroshi IWATA」の名前が輝いても、当の本人は冷静だった。首位に浮上した岩田は「グリーン周りとパターでしのいだ。パットはタッチが合っていた」と静かに一日を振り返った。

 開幕前日になって急に発症した左肩痛は癒えず、この日も痛み止めを飲んでのプレー。「ショットがひどくてずっと不安のままやっていた。ノリでやった」と投げやりな発言をせざるを得ない状況だったが、2番パー5はグリーン手前からのロブショットをピン10センチに寄せ、バーディーが先行。6番パー5ではラッキーな一打も飛び出た。残り239ヤード、4Iでの第2打は「クソみたいなショット」でダフって低く出たが、なんとピン手前3メートルに2オン。しっかりとイーグルにつなげた。後半はショットのフィニッシュでクラブから手を離すシーンが多かったが、16番で8メートルのバーディーパットをねじ込むなどショットの不調を小技でカバーした。この2日間はパーオンに成功したホールにおける平均パット数が1・542で全体2位と好調ぶりは数字にも表れている。

 前週のフェニックス・オープンで東北福祉大の後輩・松山英樹がツアー2勝目を飾った。岩田は練習ラウンドをしながら米ツアーの公式サイトで「毎打、毎打見ていた」とチェックを欠かさなかった。「精神力、頭の使い方、ショットの精度も体も違う。勝っているのは色の黒さくらい(笑い)」と冗談を交えながらも刺激を受けた様子。岩田も昨年の全米プロ選手権の第2ラウンドで18ホールにおけるメジャー最少ストロークの63を叩き出すなど爆発力は誰もが認めるところだ。

 今季から米ツアーに本格参戦した35歳のルーキーがいきなり初優勝のチャンスを迎えている。

 ◆岩田の米ツアー奮闘VTR◆

 ☆14年11月HSBCチャンピオンズ 37位から出た第2ラウンドで7バーディー、ボギーなしの65をマークして3位に急浮上。第3ラウンドも勢いそのままに68で回って1打差の2位につけた。米ツアー初優勝を狙った最終日は決めればプレーオフという最終18番の3.5メートルのパットが外れ、1打差の3位。

 ☆15年8月全米プロ選手権 第1ラウンドは77を叩いて123位と出遅れたが、第2ラウンドは1イーグル、8バーディー、1ボギーでメジャーの18ホール最少スコアに並ぶ63をマークし、15位にジャンプアップ。公式会見にも呼ばれた。第3ラウンドは70で17位、最終ラウンドは71で21位だった。

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