錦織4連覇に前進 “お得意様”に快勝4強「サーブが良かった」

[ 2016年2月14日 05:30 ]

男子シングルスで準決勝進出を決めガッツポーズする錦織圭(AP)

男子テニス・メンフィス・オープン準々決勝 錦織6―2、6―4ククシュキン

(2月12日 米テネシー州メンフィス)
 世界ランキング7位で第1シードの錦織圭(26=日清食品)がお得意さまに快勝してベスト4進出を決めた。世界93位のミハイル・ククシュキン(28=カザフスタン)に6―2、6―4で快勝。過去5戦全勝の相手にストレート勝ちで4連覇に前進した。錦織は13日(日本時間14日)の準決勝でクエリーと対戦する。

 1カ月ぶりの対戦はまたしても錦織のストレート勝ちだった。1月のブリスベン国際に続くストレート勝ちで、これでククシュキンには6戦全勝。ツアーの中で最も分のいい相手を下して「2セットで勝てて良かった。第2セットは苦しんだが、サービスゲームに集中した」と息をついた。

 第2サーブに対して積極的にフォアに回り込むなど、リターンゲームで相手に圧力をかけ続けた。第1セットの第1ゲームはいきなり40―0のブレークチャンス。ここは取り逃したが、開始直後から8分以上を費やすゲームとなって相手を消耗させた。このセットはククシュキンの4度のサービスゲーム全てでブレークポイントを握り、第3、第7ゲームでブレークに成功。余裕を持って試合を展開した。

 第2セットは反撃を受けたものの、4―4で迎えた第9ゲームをブレークして粘る相手を振り切った。ブレークポイントを握られた場面でもサーブで崩してピンチを切り抜けた。「きょうはサーブが良かったので、しのげた部分があった」と一度もサービスゲームを落とすことなく1時間31分で試合を終わらせた。

 今大会の出場メンバーは例年より手薄で、勝って当然の舞台ともいえるが、4連覇への気負いはない。昨年引退した元世界4位のセーデリング(スウェーデン)がコイントスを務めた試合前も、コート内で白い歯を見せて笑う場面があった。「勝ちたい気持ちはあるが重圧はない」という言葉は本心だろう。

 次戦のクエリーには過去4勝3敗と拮抗(きっこう)しているが、最近は3連勝中。反対ブロックの第2、3シードはいずれも敗退し、決勝で当たる可能性があるのは100位台の選手だ。第4シードのクエリーとの対戦は、4連覇に向けた事実上の決勝戦になる。

 ≪同一大会の連覇 ナダルV8最高≫同一大会での連覇は、ナダル(スペイン)のマスターズ・モンテカルロ大会(05~12年)での8連覇が最高。前身のツアーを含めると、68年のオープン化以降ではコナーズ(米国)やボルグ(スウェーデン)、フェデラー(スイス)といった名選手が4連覇以上を達成している。直近では世界1位のジョコビッチ(セルビア)が昨年のATPツアー・ファイナルで4連覇を果たした。

続きを表示

この記事のフォト

2016年2月14日のニュース