100キロ超級原沢V リオへ一歩リード 康生監督明言

[ 2016年2月9日 05:30 ]

男子100キロ超級決勝でイスラエル選手(左)を破り優勝した原沢

柔道グランドスラム・パリ大会最終日

(2月7日 パリ)
 7日、パリで男女7階級が行われ、日本勢は男子100キロ超級の原沢久喜(23=日本中央競馬会)、同90キロ級の西山大希(25=新日鉄住金)、女子78キロ超級の田知本愛(27=ALSOK)が優勝した。原沢とリオ五輪代表を争う七戸龍(27=九州電力)は準決勝、3位決定戦と連敗し5位止まり。4月の全日本選抜体重別選手権、全日本選手権の2大会を残す代表争いは原沢が一歩リードした。

 決勝の相手は期待された七戸ではなかった。それでも原沢は「自分が一つ抜け出すんだという気持ちで戦った」と充実の表情だった。「しぶとい相手なので指導を取りにいく戦いも必要」と割り切って、七戸を破った世界21位のサソンに指導差で勝ちきった。準決勝までの豪快さと決勝の緻密さ。「自分らしい柔道ができた印象と、決勝のような競った試合で勝てたこと。両方の収穫があった」と語った。

 これで14年11月から国際大会7連勝。七戸を追い続けてきた代表争いは、昨年12月のグランドスラム東京で直接対決を制した時点で横一線。今回の結果で男子代表の井上康生監督は「原沢が一歩リードした」と明言した。選考2大会を残して初めて先んじた原沢は「迎え撃つ立場になって気持ちが違ってくると思う」と追われる重圧も覚悟の上。「まだ挑戦者の気持ちで戦っていきたい」と気合を入れ直した。

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2016年2月9日のニュース