五郎丸に在ブリスベン日本人6000人応援団 海外で強力サポ

[ 2016年2月3日 05:30 ]

時計を見せる新アンバサダーの五郎丸

 五郎丸に6000人の強力援軍だ。ラグビー日本代表でトップリーグのヤマハ発動機に所属するFB五郎丸歩(29)が2日、東京都内でシチズン時計とアンバサダー契約を結び、発表会見に臨んだ。今月末に開幕するスーパーラグビー(SR)のレッズに合流するため、5日にオーストラリア・ブリスベンへ出発するが、現地の日本人サークルが後援会の発足などを検討していることが判明。強力なサポーターを得て、自身初の海外挑戦を成功させる。

 戦いの舞台を世界に移す五郎丸に心強い味方だ。シチズンが五郎丸とのアンバサダー契約を発表。3月中旬からは広告キャンペーンも展開される予定で、左手首に20万円の同社製品をはめた五郎丸は「腕時計に求めるのは防水機能。風呂でも外しません。GPS機能で正確な時間が出る。海外にチャレンジする僕にはうれしい」と感謝した。

 そんな五郎丸をレッズの本拠地ブリスベンでサポートしようと動き始めているのが「社団法人ブリスベン日本クラブ」だ。現在約700人の会員を抱え、さまざまな交流イベントの開催や、日本語補習授業校の運営などを行っている。同クラブ関係者は「具体的な話はまだないが、後援会をつくる動きはこれから出てくる可能性がある」と説明した。

 クラブの幹部と五郎丸サイドはすでに接触しており、五郎丸がラグビー教室を開催する計画があるという。対象は日本語補習授業校に通う、幼稚園年長から中3までの生徒約200人。実際にラグビーをプレーしている生徒もいるといい、現役日本代表選手から指導を受けることができれば、子供たちにとっては、この上ない思い出となる。五郎丸も常日頃から「子供たちに夢を与えたい」と話しており、一肌脱ぐ構えだ。

 同クラブは昨年1月にオーストラリアで行われたサッカーのアジア杯期間中には、日本代表の選手と補習校生徒との交流イベントを実現。同16日に行われたイラク戦には多くの日本人が応援に駆け付け、日本は1―0で勝利した。異国の地で戦う日本人にとって、応援は何よりの力。五郎丸も現地の日本人コミュニティーと良好な関係を築けば最高のプレー環境を整えることができる。何より、ブリスベンに在住する約6000人の日本人から熱い応援を受けることにもつながっていく。

 レッズは今季、本拠サンコープ・スタジアムで8試合を予定。五郎丸見たさに多くの日本人が駆け付ければ、チームにとっても収益増になる。五郎丸、クラブ、チームがウイン―ウイン―ウインの関係を築き、世界一過酷なリーグを戦い抜く。

 ▽スーパーラグビー 96年にニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの南半球3カ国の12チームで発足した世界最高峰リーグ。チーム数を拡大し、今季からは日本のサンウルブズを含む3チームを加えて18チームで争われる。各チームは15試合を戦い、プレーオフで優勝を争う。ボーナスポイントシステムが変更され、昨季まで4トライ以上で与えられていた勝ち点1が、今季から相手より3トライ以上を取ったチームに与えられる。

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2016年2月3日のニュース