修造氏 大一番かく戦え!!錦織 横綱テニスでジョコ討ちだ

[ 2016年1月26日 05:30 ]

多くのファンに見守られながら、ジョコビッチ戦に向けて調整する錦織(AP)

 横綱テニスで王者を打ち破れ!男子シングルスで世界ランキング7位の錦織圭(26=日清食品)が日本男子84年ぶりの全豪ベスト4に挑む。世界1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)との準々決勝は、26日午後7時15分(日本時間同5時15分)以降に開始予定。1932年の佐藤次郎以来の日本男子全豪ベスト4が懸かるだけでなく、4大大会初制覇に向けても大一番となる。スポーツキャスターの松岡修造氏(48)は「ジョコビッチ戦はかく戦え」と熱く語った。

 勝つ確率を冷静に考えたらジョコビッチにはかなわない。それぐらいジョコビッチは負けていないし、倒すのが難しい選手。ただ圭なら勝てる。

 ここまでの4試合は一度も心が揺らいでいないし、集中力の高さに今年に懸ける本気度を感じる。昨年11月のATPツアー・ファイナルの時点だったら可能性は1対100と言っただろう。でも今なら4対6。超接近している。

 圭が勝つとしたら3―1か3―2の競った展開。負けるとしたら0―3か。ジョコビッチを意識しすぎて、自分のプレー以上のことをしようとすると危ない。4回戦でジョコビッチと対戦したシモン(フランス)は、緩い球も使ってボールを真ん中に集め、カウンターを狙うことで接戦を演じた。参考にすべきは無理にエースを取りにいく必要はないということだ。

 今の圭は一発で決めなくとも、焦らずにじわじわ攻めてポイントが取れる。以前に圭のコーチだったブラッド・ギルバートは「ウイニング・アグリー(醜く勝つ)」と守備の大事さを教えた。マイケル・チャンはもっと攻撃しろと説いた。今の圭はちょうどその中間にいる。安定感を持ちながら、ギアを上げて攻撃もできるし、つなげて守備もできる。言うなれば「横綱テニス」だ。

 あとは勝負どころのポイントをつかめるかどうか。今大会の唯一の不安は、取りにいくべきビッグポイントで突然守りに入ってしまうこと。強く打てない。ただつなげるだけ。圭が圭じゃなくなる。まだ昨季後半のモヤモヤが残っているのかもしれない。一発を狙う必要はないが、そこを取り切る攻めの姿勢は必要。何度もチャンスをくれるほど王者は甘くない。(スポーツキャスター)

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