錦織 圧倒8強!フォアハンド封じ徹底 さぁVSジョコ戦

[ 2016年1月25日 05:30 ]

ツォンガを下し、2年連続8強入りを喜ぶ錦織(AP)

テニス全豪オープン第7日・男子シングルス4回戦 錦織 6―4、6―2、6―4 ツォンガ

(1月24日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 男子シングルスで世界ランキング7位の錦織圭(26=日清食品)が会心の勝利で2年連続の8強入りを決めた。同10位ジョーウィルフリード・ツォンガ(30=フランス)のパワフルなフォアハンド封じを徹底し、6―4、6―2、6―4と圧倒。4大大会での対戦は過去2回ともフルセットだったが、初のストレート勝ちで次戦に弾みをつけた。26日の準々決勝は世界1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)との大一番に臨む。

 しびれを切らした相手がマッチポイントで強引にフォアに回り込んだ。力任せに叩いたリターンは大きくアウト。「我慢強く、いい戦略を持って戦えた」という錦織は、小さく跳ねて、ぎゅっと右の拳に力を込めた。

 ツォンガ対策はばっちりだった。相手の強力なフォアを打たせないよう、バック側への攻めを徹底した。錦織のサービスゲームではツォンガのプレーはフォアが約40%。特にラリーの多かった第1セットに限れば、その割合を36%まで抑え込んだ。

 窮屈そうなツォンガに対し、第1セットは序盤から2度のブレークに成功。第2セット以降も集中力を切らすことなく「今大会で一番のプレーができた。全てがうまくいった」という会心の勝利だった。1万人収容のハイセンスアリーナで相手はツォンガ。状況は4大大会初のベスト8を決めた4年前と同じだ。しかし「スコアがスコアなので、そこまで勝った実感はない。戦い切った気持ちもそこまでない」と言えるほど、トップ選手に成長した錦織は余力を十分残している。

 「ここからさらに一段階上げていかないと」と既に気持ちは次戦へ向いている。相手は昨季キャリア最高のシーズンを過ごした王者ジョコビッチだ。対戦成績は2勝5敗で、錦織は4連敗中。しかし4大大会での対戦となると、錦織が勝った14年全米オープン準決勝以来となる。「確実に挑戦者の立場。思い切ってできるし、思い切ってやらないといけない」。4大大会の頂点へと続く道。ここが最大の難所であることは間違いない。

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