五郎丸止まった ヤマハ発今季初黒星で首位陥落

[ 2015年12月20日 05:30 ]

<ヤマハ発・神戸製鋼>後半39分、神戸製鋼・伊藤(右)と大橋(左)に挟まれて捕まる五郎丸

ラグビートップリーグ第6節第1日 ヤマハ発動機14―43神戸製鋼

(12月19日 ヤマハ)
 4試合が行われ、B組のヤマハ発動機は神戸製鋼に14―43で敗れ、今季初黒星で前節首位から3位に後退した。日本代表FB五郎丸歩(29)は2ゴールを決めて今季通算得点を65に伸ばしたが、前節まで得点ランキング首位で並んでいたトヨタ自動車のSO文字隆也(27)と1差の暫定2位。年内最終戦になる次節26日のキヤノンとのリーグ最終戦(秩父宮)でチームのB組1位突破と3年ぶりの得点王奪回を目指す。

 初黒星で開幕からの連勝は5で止まったが、意地は見せた。No・8堀江がトライした直後の後半38分、五郎丸がおなじみのルーティンから右足を振る。難易度の高い左隅約24メートルのゴールキックを成功。ラグビーではヤマハスタジアム約9年ぶりの1万人超え、さらにスタジアム史上2番目の1万2842人が駆けつけたスタンドを沸かせた。

 五郎丸は感謝の意を示すとともに「ホームチームとして(勝利で)応えられなくて残念」。同スタジアムで今季最後の試合を白星で飾ることができず「全ての局面で負けていた。ヤマハの良さを全く出すことができませんでした」と漏らした。

 相手にラインアウトで再三ボールを奪われ、密集での攻防でも優位に立てずに流れを呼び込めなかった。加えて攻撃で好リズムを刻むSH矢富が、前節12日のNTTドコモ戦で危険なプレーがあったとして出場停止。なかなか反撃の糸口をつかめなかった完敗に「これを来週にどうつなげるか。しっかり修正していきたい」と切り替えた。

 W杯ではスコットランドに10―45で敗れた直後のサモア戦で、2G4PGで16得点を叩き出すなど快勝に貢献。マン・オブ・ザ・マッチに輝いている。対神戸製鋼でも昨季リーグ戦で10―40で敗れたが、その1カ月後のプレーオフ準決勝で41―12と雪辱している。反省は必要だが、落ち込んでいる時間はない。

 得点ランクでは前節の首位タイから暫定2位となったが、差は1と射程圏内。「現役の選手が高い記録を残せば夢でなく現実になる。できるだけ多くの記録を残してラグビー人生を終えたい」。1年の文字を「飛」と表現した15年の最終戦で、初優勝へ巻き返しの一歩をしるすとともに、3年ぶりに得点王も奪回する。

 ▽リーグ戦の順位決定方法 総勝ち点で順位を争う。勝ち点は勝ち=4、引き分け=2、負け=0、7点差以内の敗戦=1、勝敗にかかわらず4トライ以上獲得=1。総勝ち点で並んだ場合は(1)得失点差の多いチーム(2)当該チームの対戦で勝ち点が多いチームの順に順位を決定する。ヤマハ発動機は26日のキヤノン戦で4トライ以上を挙げて勝利しても、神戸製鋼を上回れない場合がある。

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2015年12月20日のニュース