浜口京子、リオ断念、第一線退く…全日本欠場表明も引退は否定

[ 2015年12月16日 05:30 ]

08年の北京五輪で銅メダルを獲得した浜口

 レスリング女子75キロ級の浜口京子(37=ジャパンビバレッジ)がリオ五輪断念を表明した。15日にブログを更新し、エントリーしていた全日本選手権(21~23日、代々木第2体育館)の欠場を発表。同大会の優勝者が五輪出場枠を懸けた来春のアジア予選に挑むため、浜口はチャンスを放棄し、このまま第一線を退くことになりそうだ。

 ブログには「今まで猛ダッシュしているようでした。レスリングとともに過ごした22年間。あっという間でした」とつづり、「あえて立ち止まってみます」と現在の心境を説明した。

 これまで3度の五輪に出場した浜口は、04年アテネ、08年北京で連続銅メダル。12年ロンドンで初めてメダルを逃した。昨年から72キロ級が75キロ級となると増量の苦労も加わり、昨年のアジア大会でもメダルを逃し、その後は代表合宿も欠席していた。約1年ぶりの復帰戦となった10月の全日本女子オープンは優勝。しかしそこで資格を得た全日本の出場は明言せず、リオ五輪についても態度を保留したままだった。

 今回の決断には熱狂的な応援で浜口を支えてきた父・アニマル浜口ら家族も納得しているという。「これからも練習を続けてレスリングの道を追い求めていきますので、正直、引退の言葉は私の中では見つかりません」と即時の現役引退は否定。とはいえ関係者への感謝の言葉を並べたブログは大きな決意を感じさせるもの。トップ選手としての歩みは、ここで一区切りとなりそうだ。

 ◆浜口 京子(はまぐち・きょうこ)1978年(昭53)1月11日、東京都台東区浅草生まれの37歳。武蔵野高中退。ジャパンビバレッジ所属。父・浜口平吾氏が経営するアニマル浜口レスリング道場で14歳からレスリングを始め、97年から世界選手権5度優勝。アジア選手権も5度、全日本選手権は歴代最多の16度優勝。04年アテネ五輪、08年北京五輪はともに銅。12年ロンドン五輪は2回戦敗退。1メートル70。

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2015年12月16日のニュース