真央は地に足が着いてなかった…体調不良影響か 岡崎真氏が分析

[ 2015年12月14日 08:55 ]

演技を終えリンクを出る浅田

フィギュアスケートGPファイナル最終日

(12月12日 スペイン・バルセロナ)
 終盤の連続ステップあたりからようやくスピード感が出たが、浅田のスケートは全体的に滑っていないように感じた。体調不良という条件もあったと聞くが、不安感からか重心が高くなっており、いわば「地に足が着いていない」状態になっていたことが原因かもしれない。

 今回のプログラムはトリプルアクセルに始まり、3―3回転、踏み切りに集中が必要な3回転ルッツと高難度のジャンプが続く。もちろん、全て成功させれば誰も到達できないような得点を出せる可能性がある一方、一つリズムを崩すと立て直しが難しい「表裏一体」とも言える。大人の選手として、一つ一つの要素を切り離してとらえ、その成否を引きずらない必要もあると思う。

 宮原はGP初優勝となったNHK杯に比べても安定感が光った。SP4位から追う立場ということもあるだろうが、浅田とは対照的に冒頭からスピード感があった。今後さらなる大技で加点するのは難しいかもしれないが、これでも5項目の演技点は6人中最も低かった。裏を返せば、今季進境著しい表現力をさらに磨けば、まだ得点には伸びしろがあるということ。全日本選手権の優勝争いも、大崩れのない宮原が軸になるのではないか。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2015年12月14日のニュース