五郎丸 南ア代表“返り討ち”NTTドコモに逆転勝ち

[ 2015年12月13日 05:30 ]

<ヤマハ発動機・NTTドコモ>試合を終え、子供たちとタッチを交わす五郎丸(手前)らヤマハフィフティーン

ラグビートップリーグ ヤマハ発動機41―20NTTドコモ

(12月12日 ヤマハ)
 7試合を行い、B組のヤマハ発動機はNTTドコモに41―20で逆転勝ち。チーム初の開幕5連勝を飾った。日本代表FB五郎丸歩(29)は、反撃の口火を切るPGをはじめ、後半31分にピッチを退くまで、11得点を挙げて貢献。開幕から唯一全勝を守ったヤマハ発動機をはじめ、同じくB組のトヨタ自動車、神戸製鋼は上位8チームによるプレーオフトーナメント進出が決定した。

 世界のスーパーブーツが、ホームに漂いかけた不穏な空気を吹き飛ばした。0―10の前半8分、五郎丸のハイパントを起点にした攻撃がNTTドコモの反則を誘発。同10分、中央約20メートルのPGで反撃ののろしを上げると、スクラムトライの直後の同24分には同点ゴールをきっちり決めた。

 前半終了直前に再びリードを許したが、後半も精度の高いキックで着実に相手ゴールに迫るとともに、3本のゴールキックを成功。後半30分の右隅からのキックを惜しくも外してパーフェクトは逃したが、強烈なタックルで相手のカウンター攻撃を防ぐなど攻守に高い安定感で、チーム新となる開幕5連勝を支えた。

 「個人のパフォーマンスもいいですし、何よりチームのパフォーマンスがいいですね」。五郎丸の顔に充実感が広がった。

 相手のロック・エツベス、CTBクリエルと途中出場のSOポラードはW杯の南アフリカ代表。34―32で歴史的白星を挙げたイングランド大会の“返り討ち”としても、ホームに駆けつけた約9700人の観衆を沸かせた。「あまり当たる機会はなかったんですが、一つ一つの勝負を楽しめるのは幸せ」と表情を緩めた。

 約6年ぶりにシンビン(一時退場)以外でピッチを離れた前節コカ・コーラ戦に続き、選手の入れ替えにより後半31分でベンチへ下がった。清宮監督は「(五郎丸は)今年はずっとラグビーをやっている。プレー時間を少しずつコントロールしてあげないと」と説明。NTTドコモ戦の前には別メニュー調整も認めており昨季終了直後に日本代表に合流してW杯、帰国後はトップリーグとハードな日程とも戦う五郎丸を後方支援していく方針を示した。

 五郎丸自身は「コンディションはバッチリです」と決して弱音は吐かない。「もっといいパフォーマンスをして、お客さんに満足していただけるように」と神戸製鋼との次節を見据えた。

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2015年12月13日のニュース