神鋼SO田辺“五郎丸の真似じゃない”証明した高成功率キック

[ 2015年12月12日 16:50 ]

<神戸製鋼・コカ・コーラ>二人がかりのタックルを受けながらも突進する神戸製鋼・田辺(中央)

ラグビートップリーグ第5節 神戸製鋼47―24コカ・コーラ

(12月12日 ノエスタ)
 神戸製鋼のSO田辺秀樹が“五郎丸のマネじゃない”とばかりに7本中6本のキックを成功させた。ラグビー・トップリーグ第5節、コカ・コーラ戦に今季初先発。47―24の快勝劇に貢献した。

 最初のキックは前半8分のGKだった。蹴る前のルーティンに入ると客席がどよめいた。体の前で両手の平を重ねるポーズが、ヤマハ発動機FB五郎丸のあの仕草を連想させるからだ。左利きのキッカーも観衆の反応が分かっていた。

 「オーという声が聞こえた。五郎丸みたいやんという声も」

 雑音をはね除けて最初のキックを成功。その後も難しい角度から2本決めるなど“時の人”に遜色ない精度を見せた。

 早大では五郎丸の2年後輩で「よく遊びに連れて行ってもらった」という親しい仲だった。ただし、キック前のルーティンは、オリジナルだという自負がある。

 「ゴルファーは常に同じボールを打つために、ルーティンを大切にしていると聞いた。常に同じ蹴り方をすることで再現性が高いキックができると思ってやり始めた」

 ポーズをつくるようになったのは「大学2、3年生の頃」。だから、「ゴローさんより先」と力説する。さらに「僕は指を立てません」と、オンリーワンであることを声高に主張した。今季初先発のこの日は、物まねではないことを訴えるための場でもあったのだ。

 「全部入れたら僕の方がうまいと言おうと思っていたけど、1本だけ外してしまった」

 大阪出身らしく笑いを誘って、86%の成功率を振り返った28歳。この日の勝利で、チームは上位4チームが進む上位トーナメント進出を決めた。第6節はヤマハ発動機戦(19日、ヤマハ)。チーム内のポジション争いに勝った先に、五郎丸とのキック対決が待っている。 

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