【岡崎真の目】真央 空中での「芯」の動き不足 あとは意識の問題

[ 2015年11月28日 08:45 ]

得点を伸ばせず4位発進となった浅田
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フィギュアスケートGPシリーズ最終戦NHK杯第1日

(11月27日 長野市・ビッグハット)
 ステップなどの動作からのジャンプは、女子の場合、3回転でなければならないため、浅田のルッツは採点対象外となった。冒頭のトリプルアクセル、認定された3―3回転の連続ジャンプも含め、ジャンプの要素に共通していたのは、シャープさに欠けるところだ。

 私自身、子供にジャンプを教える際によく使う「ちくわ」の例。真っすぐではあるが、中心にしっかり芯ができていないことを例えるのだが、この日の浅田のジャンプは空中で体を引き締める「芯」の動きが不足しているように見えた。あくまで推察だが、ジャンプに高さを出そうという意識が強くなっているのかもしれない。高く跳んでからでは回転の始動が遅れ、体を引き締める動きに至る前に落下し始めるため、回転速度を高めることができない。野球に例えると本塁打狙いでスイングが大きくなり、ミートが遅れる感じと言えば理解していただけるだろうか。

 ただし、プログラム全体にスピードやシャープさが不足しているわけではなく、その他の要素に取りこぼしもない。あとは意識の問題だと思うので、フリーでの一変を期待したい。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2015年11月28日のニュース