野球・ソフトなど5競技18種目IOCに提案へ 東京五輪追加種目

[ 2015年9月28日 17:45 ]

2020年東京五輪の追加種目選定のため開かれた大会組織委理事会

 2020年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会は28日、東京都内で理事会を開き、野球・ソフトボールと空手、ローラースポーツのスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技、合計18種目の実施を国際オリンピック委員会(IOC)に提案することを決めた。注目されていた野球はソフトボールと統合した1競技として、08年北京大会以来の五輪復帰に大きく前進した。

 IOCは来年8月にリオデジャネイロで開く総会で正式決定するが、記者会見した検討会議の御手洗冨士夫座長は「(提案が)通る可能性は非常に強い」と話し、IOCが承認するとの見通しを示した。

 日本伝統の武術の空手は、男女の組手3階級の6種目と、演武の出来栄えを競う「形」の男女2種目を合わせた計8種目。若者へのアピールを意識した種目では、スケートボード4種目、人工の岩壁をよじ登るスポーツクライミング2種目、サーフィンは波乗りの技術を争う「ショートボード」の2種目が入った。4競技は正式に決まれば初の五輪実施となる。

 御手洗座長は、野球・ソフトボールの選出について「国民的スポーツで観客の動員力もある」と理由を述べた。最終選考に残った8競技のうち落選したボウリングとスカッシュ、武術についても「開催期間中にできることがないか、積極的に検討したい」と公開競技などでの実施を示唆した。

 白紙撤回となったエンブレム問題の反省から選考の透明性が求められたが、当落の説明は不十分との印象を残した。

 組織委は、追加種目分の選手数上限500人の中で、スケートボードなど若者を重視するIOCの意向に沿う種目も取り入れるよう調整。野球は国際競技連盟が提案した8チームから6チームに減り、選手数合計は474人となった。会場計画は、来年8月の正式決定後に決める。

 IOCは昨年12月、五輪開催のメリットや魅力を高めるために開催都市に複数の種目追加の提案を認めた。

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2015年9月28日のニュース