天風の“あまちゃん”卒業へ二所一門一丸、稀勢と40分ぶつかり稽古

[ 2015年9月7日 18:51 ]

二所ノ関一門の稽古で砂まみれとなった天風(右)

 大相撲の十両・天風(あまかぜ、24=尾車部屋)を“あまちゃん”から卒業させようと、二所ノ関一門が一丸となった。

 「趣味は大食いとグルメ」と堂々と明言する天風の体重は現在203キロ。食べるのは大好きだが、どうやら稽古はあまり好きではないようで、師匠の尾車親方(元大関・琴風)も「稽古をやりたくないオーラが出ている」と、常々ぼやき節だ。

 7日に高田川部屋で行われた同一門の連合稽古。申し合いで実にあっさりと土俵を割った弟子の姿を見て、師匠は「言葉がないよ。もう帰りなさい」と厳しい言葉を投げかけた。そんな光景に手をさしのべたのは、大関・稀勢の里だった。稽古相手に指名すると12番連続で相撲を取り、その後はひたすらぶつかり稽古で胸を出した。40分近くも2人が土俵を独占して、最後は両者とも泥だらけに。稽古場で見守っていた他の関取衆や親方衆からも「早く立て!」「大関に胸を出してもらってるんだぞ!」などと声が掛かった。

 稽古を終え、稀勢の里は「いいものを持ってるのにもったいない。目覚めてくれるかな」と、まだまだ精神的な甘さが見える5歳年下に期待し、師匠は「もっとやらないといけない。少しは目が覚めたかな」と、さらなる奮起を促した。

 この日の稽古の主役となった天風は、しばらく泥だらけのまま立ち上がれず…。「大関に稽古をつけてもらえて本当に感謝です。泥が汗と混じって、涙が出ています」と必死に前を向いた一方で「アイス、食べられる!」。東十両10枚目で迎える秋場所(13日初日、両国国技館)まで1週間を切った。稽古の成果はいかに!?

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2015年9月7日のニュース