川淵会長 女子バスケにメダル指令!海外遠征&メディア露出増やせ

[ 2015年9月7日 09:50 ]

川淵会長を囲んで笑顔を見せる隼ジャパン(前列左から)本川、篠崎、町田、吉田、栗原(後列右から)三谷、王、高田、間宮、山本、宮沢

 バスケットボール女子の16年リオデジャネイロ五輪予選を兼ねたアジア選手権(中国・武漢)で優勝し、団体球技の五輪切符第1号となった女子日本代表が6日、成田空港着の航空機で凱旋し、成田市内のホテルで会見を行った。日本協会の川淵三郎会長(78)は3大会ぶり4度目となる五輪舞台でのメダル獲得を厳命。“ハヤブサジャパン”は海外遠征などでさらなる強化を図ることになった。大会MVPの渡嘉敷来夢(24)は所属のシアトル・ストームに戻るため中国からそのまま渡米した。

 「リオデジャネイロ五輪、メダル目指して頑張っていこう!!」。会見後の懇親会の乾杯のあいさつで、川淵会長の声が会場に響き渡った。「五輪に向けてメダルを狙えと言った。8位や6位とかケチなことを言ってたら上達しない」。出場権獲得の喜びもつかの間、会長は大号令をかけた。

 強化策の一つとして、既に海外遠征を模索している。今季は国際バスケットボール連盟(FIBA)から科された国際試合出場停止処分により、大会前の海外遠征はオーストラリア、ニュージーランドのみだった。代表の本格強化は来年3月中旬のWリーグ・プレーオフ終了後にスタートするが、川淵会長は「海外に出て強化しなさい」とスタッフらに話している。「メダルを獲るためのベストを尽くす。予算がないからやめとけと言うことはない」と現場の意向を尊重する構えだ。

 底上げも必須だ。内海監督は「今年のチームは勢いがある」と五輪でも現メンバーがベースになることを示唆。その一方で「トランジション(攻守の切り替え)できること、外角のシュートが打てること」を中心に、メンバーを見極める方針だ。「守備はいいが攻撃のバリエーションが少ない。3ポイントシュートにトライする数も少ない」と川淵会長も点取り屋の出現を期待した。

 知名度アップにも力を注ぐ。川淵会長は「メディアに出てバスケの発展のためにやってほしい」と異例のお達しも出した。「みんな真面目なので、教育して(面白おかしく)答えられる選手を育てていきます」と“指導”に乗り出すことも明かした。露出が増えることでより多くの支援につながれば、この上なく心強い。“ハヤブサジャパン”のリオデジャネイロ五輪への戦いは、既に始まっている。

続きを表示

2015年9月7日のニュース