柔道ニッポン5日連続の金!男子100キロ級・羽賀、初出場V

[ 2015年8月29日 22:23 ]

男子100キロ級決勝 ドイツのカールリヒャルト・フレイ(奥)を破り金メダルの羽賀龍之介

 世界柔道第6日は29日、 カザフスタン・アスタナで男女計3階級が行われ、初出場の男子100キロ級・羽賀龍之介(24=旭化成)が初の世界一に輝いた。日本勢の今大会の金メダルは羽賀で6個目(男子3個、女子3個)。男子100キロ超級の七戸龍(26=九州電力)は昨年に続く決勝進出を果たしたが、“絶対王者”テディ・リネール(フランス)に敗れて銀メダル。女子78キロ超級の田知本愛(26=ALSOK)は決勝で敗れ銀、山部佳苗(24=ミキハウス)は銅メダルを獲得した。

 男子100キロ級の羽賀が、初出場で初優勝の快挙を達成した。1、2回戦を一本勝ちするなど確実に勝ち上がると、準決勝ではシリル・マレ(フランス)に優勢勝ち。迎えた決勝でもカールリヒャルト・フレイ(ドイツ)に優勢勝ちした。男子100キロ級としては2010年の穴井隆将以来、4大会ぶりの金メダルを獲得した。

 男子100キロ超級で昨年2位の七戸は準決勝でアダム・オクルアシビリ(ジョージア)に一本勝ちし、迎えた決勝では同級6連覇中でロンドン五輪王者のテディ・リネール(フランス)と対戦。昨年の決勝で惜敗した“絶対王者”を相手に雪辱を期したが、壁を超えることはできなかった。

 女子78キロ超級で2年連続3位の田知本は、ロンドン五輪覇者で2連覇中だったイダリス・オルティス(キューバ)を準々決勝で延長の末に撃破。準決勝ではクセニア・チビソワ(ロシア)に延長で優勢勝ちしたが、決勝では世界ランク1位の于頌(ウ・ショウ=中国)に敗れ銀メダルに終わった。 山部佳苗(24=ミキハウス)は準々決勝で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち上がり、銅メダルを手にした。

 羽賀の金メダル獲得で今大会の日本勢6個目。現行階級となった1999年大会以降では、日本開催の2010年の10個(男子4個、女子6個)、99年の8個(男子4個、女子4個)に次いで、2003年(男子3個、女子3個)に並んだ。

 ▼井上康生・日本男子監督の話 羽賀は持ち味の攻撃柔道に加え、我慢も光った。この経験が来年への大きな力になる。七戸の敗戦は悔しさしか残らない。リネールの壁は厚いが、彼を倒せるのは日本人しかいないと感じた。

 ▼七戸龍の話(リネールに)動きを封じられ、チャンスをつくることができなかった。いいところがなかった。ただ決勝に進むという最低限の目標はクリアできた。試合で(攻略の手がかりとなる)材料はもらえたので、次は勝利をもぎ取りたい。

 ▼田知本愛の話 金メダルと銀メダルの違いを感じた。あと少しで優勝できたのですごく悔しい。来年の五輪で(メダルの)色を変えられるように頑張っていく。

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