五輪エンブレム問題で提訴 劇場側がIOCに使用差し止め請求

[ 2015年8月14日 18:38 ]

 2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギー東部リエージュのリエージュ劇場のロゴと似ていると指摘された問題で、劇場とロゴのデザイナー側は14日、国際オリンピック委員会(IOC)にエンブレム使用差し止めを求める訴えを地元裁判所に起こしたと発表した。

 東京五輪をめぐっては、メーン会場となる新国立競技場の建設計画が白紙撤回された上、エンブレムでも訴訟トラブルを抱え込んだ。

 劇場ロゴのデザイナー、オリビエ・ドビ氏(52)と劇場は7月31日、エンブレムの使用停止を求める書簡をIOCと日本オリンピック委員会(JOC)に送り、8日以内に応じなければ法的手続きを取る考えを伝達。ドビ氏は共同通信に対し「当然の対応を取った」と述べた。

 IOCはエンブレムのデザインについて「問題ない」との立場を示している。

 原告弁護士によると、提訴は8月13日付。13年に公表された劇場ロゴは商標登録されておらず、商標権は争いとならないが、ドビ氏はエンブレムとロゴが極めて似ていると指摘。ロゴを基にエンブレムが制作された可能性があるとして著作権侵害を主張している。

 エンブレムをデザインしたアートディレクター佐野研二郎氏(43)は今月5日の記者会見で「(劇場ロゴは)一度も見たことがない」と述べた。(共同)

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2015年8月14日のニュース